研究課題
本研究は、ノンバーバル音声コミュニケーションにおける情報処理技術の開発のために、自然対話インタラクションのデータ作成と分析を行う。本年度は、新たなデータ収集技術により、画像と音声データの収集、対話インタラクションデータの分析、インタラクション・ダイナミクスのアノテーション情報生成等を行った。多文化インタラクションを検討するために、被験者を使ってマルチモーダルなどのアノテーションを手動作業で行った。これは今後のコアデータとなるもので、データへの広いアクセスを容易にするために、ウェブベースのツールとデータ表示手法の検討も行っている。コンピュータが人間の対話を理解するためのこの技術は、ノンバーバル行動に示されるパラ言語情報を、センサーとして全方位カメラを使ってキャプチャーする技術であり、現在、自動抽出し処理するソフトの開発検討を進めると同時に、その評価も行っている。このシステムは談話を通して観る非言語情報の分析を容易にするものである。また、初期データ収集には、短期雇用の被験者を使って行った。成果発表については、ジャーナル誌での発表、国内および国際会議におけるプレゼンテーション、および、本への招待執筆などがある。また、EUにおける大規模マルチモーダル研究の中心であるCOST2102、および、音声合成研究開発の中心のECESSの二つのEU主要コンソージアムへの参加や、サマースクールの主幹メンバーであったことは、欧州において我々の今後の研究方向を提言する重要な機会となった。このことは、日本同様、我々の先導的研究アプローチが、ひいてはEUのマルチモーダル談話研究の主要テーマとなっていくことに繋がる。アイルランド協力研究者の来日は本年度実現していないが、この点については、私自身が次年度後期、アイルランドのトリニティ大学で共同的に研究をする予定があり、対話音声の声質分析については補完する予定である。
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http://feast.atr.jp/non-verbal/project/html_files/taba/nov07