研究概要 |
本研究は、ノンバーバル音声コミュニケーションにおける情報処理技術の開発ために、自然対話インタラクションのデータ作成と分析を行う。この技術は、コンピュータが人間の対話を理解するためのものであり、ノンバーバル行動に示されるパラ言語情報を処理するものである。本年度は本研究の最終年度にあたる。研究成果として、本研究で開発された画像処理モジュール、音声処理モジュールを含み簡単な会話可能な会話ロボット"Herme"を完成させた。ヨーロッパの言語資源協会であるELRA(European Language Resources Association)の理事及び副会長に就任。本研究により"SSP"(Social Speech Processing)という分野が立ちあがった。スウェーデンのKTHとダブリン大学と共同でダブリンにて収録し、大規模マルチモーダルコーパスのデータベースを作成した。そのデータをベースとしてアノテーションを行い、その成果を公開予定である。またそのコーパスはドイツのビーレフェルド大学、ウルム大学での研究に利用されている。ウェブサーバーhttp://www.speech-data.jpを構築し、ウェブページhttp://www.speech-data.jp/nick/mmx/d64.htmlにそのデータベースを掲載した。3月にはダブリン トリニティーカレッジにて三名の研究者,Daniel Hirst氏(Aix-Marseille Universite,フランス),Jurgen,Trouvain氏(Universitat des Saarlandes,ドイツ),Volha Petukhova氏(Tilburg University,オランダ)を招聘し国際シンポジウム"Focus on Action in Social Talk"を開催、27名が発表・意見交換し、研究者が本研究の最終報告を行った。
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