研究課題/領域番号 |
19300079
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
森江 隆 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 教授 (20294530)
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研究分担者 |
宮本 弘之 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 准教授 (20336100)
花沢 明俊 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 准教授 (10280588)
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キーワード | ガボールフィルタ / 集積回路(LSI) / 顔・物体認識 / 身振り認識 / バイオロジカルモーション / 大局的領域分割 / 領域ベースMRFモデル |
研究概要 |
1.ガボールフィルタを用いた立体視アルゴリズムとシステム開発:ガボールフィルタによる局所空間周波数情報を用いた、ランダムドットステレオグラムの立体視を検討した。その結果、空間周波数の異なるガボールフィルタ結果を用いることで視差の計算量を削減できることを示した。また、ガボールフィルタのリアルタイム処理を実現するために、既開発のガボールフィルタLSIを制御し、カメラとPCよリ成る画像取得・処理システムと連携するデジタル回路を設計し、FPGAに実装し、既開発の顔・物体認識システムに組み込むことで、処理の高速化を実現した。また、入力画像を大まかに分割する大局的領域分割処理として、領域ベースMRFモデルを研究し、その有効性を示すと共に、AD融合方式によりLSIを設計した。 2.身体内部モデルに基づく身振り認識アルゴリズムの開発:顔位置から推定した腕の位置を用いて、腕の姿勢を準リアルタイム(3-7フレーム/秒)で検出するシステムを構築した。本システムはソフトウェアレベルでモジュール化され、ソフトウェア・ハードウェアのモジュールが交換可能である。このシステムと上記の顔・物体認識システムを組み合わせて、特定の人物の身ぶりで制御される簡易ロボットを開発した。 3.バイオロジカルモーション知覚の心理実験:運動情報による人物検出の基礎となるバイオロジカルモーションについて、構成要素の相対運動知覚を、心理物理学実験で調べた。等速度運動をする点と正弦波状の速度変調を持つ点の2点を呈示すると、相対運動知覚によって、正弦波速度変調が往復運動として知覚される。このような運動情報の統合は、さらに異なる速度で動く点の付加によって機能しなくなる場合があることがわかった。このような知見に基づき、今後、相対運動検出についてのモデル構築を行う。
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