研究分担者 |
有田 隆也 名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (40202759)
戸田 山和久 名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (90217513)
寺井 仁 東京電機大学, 情報環境学部, 助教 (30397442)
森田 純哉 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 助教 (40397443)
中池 竜一 京都大学, 教育学研究科, 助教 (00378499)
|
研究概要 |
研究グループに蓄積されてきた心理実験データの蓄積に基づいて,洞察のメカニズムを説明する計算機モデルの構築を行った。本モデルは,強化学習とチャンキング学習という2つの学習メカニズムを持つ。構築したモデルに基づき,洞察の漸進性と飛躍性の二面性を説明することに成功した。次に,数学の領域における創造的課題として,2元1次方程式で解くことができる文章題に着目し,作問学習を支援するためのシステムを開発した。本システムでは,学習者が作成する「新規問題」とシステムが提示する「問題事例」との類似関係を,類推の認知モデルに従って計算することにより,適切な事例提示を行う機能を具体化した。さらに,研究計画に従って,タイプAのシミュレータを開発した。このシミュレータは,問題解決研究で扱われてきた古典的題材の1つである「覆面算」という探索課題を題材として取り上げる。問題解決や推論など,人間の高次認知過程を扱う研究領域では,人間の「心的操作」(方略,知識,能力など)と,外的に観察される「行動」(パフォーマンスや問題解決行動など)との因果関係を理解することが重要視されてきた。タイプAでは,あらかじめシステムに搭載された覆面算を解決するモデルに対して,そのモデルの方略や知識(心的操作)を操作可能にし,その問題解決行動をシミュレートして表示する機能を実現した。また,タイプBの開発の基本的仕様を決定し,プロトタイプの開発を始めた。
|