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2007 年度 実績報告書

システム生物学的アプローチによる概日リズムの光同調機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19300103
研究機関山口大学

研究代表者

松野 浩嗣  山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10181744)

研究分担者 井上 愼一  山口大学, 時間学研究所, 教授 (10274151)
キーワード概日リズム / 時計遺伝子 / シミュレーション / システム生物学 / ペトリネット / 光同調
研究概要

・これまでにPer,Cry,Bmal,Clock,Rev-Erb5つの遺伝子からなる概日リズム遺伝子機構のハイブリッド関ペトリネットモデルを作成しているが、これにRor遺伝子を加えたモデルを新たに作成し、Cell Illustratorを用いてこのモデルの光応答シミュレーションを実施した。その結果、Per(またはCry)とBmalの位相差を作るのに関与している遺伝子はRev-Erbと考えられていたが、そうではなくRorがこの役目をになっているという有力な仮説を得ることができた。
・哺乳類の概日リズムは、ポジティブとネガティブの2つのループによって形成されているが、このループが相補的に働いて振動の安定性を高めるためには、RORタンパクがPER及びCRYタンパクと複合体を形成せずにBmal遺伝子の転写活性に働く必要があることがわかった。
哺乳類のPermRNAの光応答には主観的昼の光刺激にはほとんど反応せず、主観的夜の刺激に反応するという時刻依存性があることが知られている。この機構をモデルに取り入れ、光同調シミュレーションを行った。その結果、24時間に近い周期では振動は光に同調し、24時間から離れた明暗周期では同調できない結果となった。さらに興味深いことに、時刻依存性の光応答のモデルの方が2倍程度早いにより24時間の光周期に同調するという結果が得られた。この他、哺乳類は実際に主観的夜の光応答によって同調を実現しているが、シミュレーション結果から光同調にゲート機構を用いていることが有用であること示すことができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [学会発表] マウス時計遺伝子機構の光同調シミュレーション2007

    • 著者名/発表者名
      池上 雄人
    • 学会等名
      第14回日本時間生物学会学術大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-11-07
  • [学会発表] システム生物的アプローチによるマウス概日リズムの遺伝子発現位相パターンの理解2007

    • 著者名/発表者名
      松井 明生
    • 学会等名
      第14回日本時間生物学会学術大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-11-07
  • [学会発表] シミュレーションによるマウス時計遺伝子フィードバックループの相補的働きの検証2007

    • 著者名/発表者名
      三藤 なつ美
    • 学会等名
      第14回日本時間生物学会学術大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-11-07
  • [図書] システム生物学がわかる!2007

    • 著者名/発表者名
      土井 淳
    • 総ページ数
      102-120
    • 出版者
      共立出版

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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