研究課題/領域番号 |
19300115
|
研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
岡本 仁 独立行政法人理化学研究所, 神経分化修復機構研究グループ, グループディレクター (40183769)
|
研究分担者 |
相澤 秀紀 独立行政法人理化学研究所, 発生遺伝子制御研究チーム, 副チームリーダー (80391837)
青木 田鶴 独立行政法人理化学研究所, 発生遺伝子制御研究チーム, 研究員 (10425605)
揚妻 正和 独立行政法人理化学研究所, 発生遺伝子制御研究チーム, 研究員 (30425607)
|
キーワード | 左右差 / 手綱核 / トランスジェニック / ゼブラフィッシュ / Cre / loxP / カルシウムイメージング / 細胞平面極性 |
研究概要 |
ゼブラフィッシュ胚では、左側の手綱核原基のみで一時的にNodalシグナルの活性化がおこる。この現象と、平面細胞極性シグナルとの関わりを調べるために、平面細胞極性シグナルを構成するstrabismus,prickled等の遺伝子のノックダウン胚で、手綱核の左右差がどのように影響されるかを調べた。その結果、これらの遺伝子の働きを抑えると、手綱核の左右差が逆転することが有ることがわかった。 GPCR-2037やNarp遺伝子を含むBACクローンにGa14-VP16又はCreを組み込んだコンストラクトを作製し、1細胞期の胚に注入することによって、トランスジェニック・ゼブラフィッシュの系統を作製した。これらの系統では、手綱核の亜核特異的に、Gal4-VPI6やCreが発現することがわかった。また、UASの下流にloxP-dsRed-loxPとジフテリア毒素や、神経細胞の活動を抑制する内向き整流性K^+チャンネルKir2.1や、KillerRed遺伝子を組込んだトランスジェニック系統を作製した。今後これらの系統と、Ga14-VP16やCreが発現する系統をかけ合わせることによって、手綱核亜核特異的に、神経活動を制御することが可能になった。 低ノイズ高速イメージングカメラを用いて、ゼブラフィッシュ脳の神経細胞のCa濃度の変化を計測するシステムを確立した。これを用いて、光に対する恐怖学習に基づいて回避行動をとれるようになったゼブラフィッシュの脳で、光の点灯が、脳の活動にどのような影響を持つようになったのかを調べられるようになってきた。
|