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2010 年度 実績報告書

バースト発火による複数の量の符号化

研究課題

研究課題/領域番号 19300116
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

細谷 俊彦  独立行政法人理化学研究所, 局所神経回路研究チーム, チームリーダー (70272466)

キーワード網膜 / バースト / 神経節細胞 / 相関 / 情報伝達
研究概要

網膜の出力細胞である網膜神経節細胞は、画像入力の数十ms~数百ms程度の時間スケールの変化に応答して活動電位を発生(発火)する。ところがその発火には数ms程度のランダムでない時間パターンがあることが観察されている。本研究では、このような数ms程度の時間パターンが情報伝達に果たす役割を検討した。
第一に、バースト発火内の発火パターンを解析した。自然な画像入力の下で網膜神経節細胞はバースト発火を引き起こす。これまでの研究によりバースト内の神経発火の間隔が入力に応じて数msの時間スケールで変化し、入力の情報を符号化していることを示した。特に、バーストが3発の発火を含む場合は、2つの時間間隔が入力情報の2つの特徴を符号化していることがわかっている。この正確な発火パターンは、外側膝状体の正確な発火パターンを引き起こし、情報が脳につたえられることも示した。
第二に、同期発火の機能を検討した。バースト発火を含む網膜神経節細胞のスパイクは、異なる網膜神経節細胞の間で同期する傾向がある。ところがこのような同期発火の情報処理における機能は不明な点が多い。そこで同期発火の情報伝達における機能を、東京大学岡田研究室との共同研究によって検討した。
神経節細胞の同期発火を考慮して脳が複号する場合と、同期発火がないと仮定して複号する場合での情報伝達効率の差を検討した結果、両者の場合での情報伝達効率の差は小さいことがしめされ、同期発火の統計的性質を用いなくても、大部分の情報を脳は得ることができることが示唆された。結果を論文として発表した。
さらに共同研究によって動物の視覚関連行動の解析などを行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The habenula is crucial for experience-dependent modification of fear responses in zebrafish2010

    • 著者名/発表者名
      Agetsuma Masakazu
    • 雑誌名

      Nature Neuroscience

      巻: 13 ページ: 1354-1356

    • 査読あり
  • [学会発表] Mammalian glial cells missing genes induce Hes5 and are required for neural stem cell generation2010

    • 著者名/発表者名
      Hitoshi S
    • 学会等名
      40th Annual Meeting of the Society for Neuroscience
    • 発表場所
      San Diego
    • 年月日
      2010-11-14

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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