研究課題
A NZO/HILtJ-Chr<C3H/HeJ>/Utrマウスの作製肥満、糖代謝異常、高血圧に連鎖するQTLが存在する10本の染色体(第1、第4、第5、第7、第8、第11、第12、第15、第17、第18染色体)について、NZOマウスを基盤とし、候補染色体をC3Hにそれぞれ置き換えた10系統のコンソミック系統の開発を進行中である。コンソミック系統は、86個のマイクロサテライトマーカーおよび74個のSNPsマーカーを用いた。現在までにNZOマウスとC3Hマウスを交配して、NCN1マウスを作製し、このNCN1オスマウスをNZOメスマウスに交配し戻し交配個体NCN2マウスを得た。その後、目的のC3Hマウス由来の染色体はヘテロ接合体として維持し、他の染色体はゲノムワイドにNZOマウスに置き換わっている個体を選別し戻し交配を繰り返した。現在までに多くの系統が第5世代まで到達した。一部の系統は第7世代目がゲノムワイドにNZOマウスの遺伝背景に置き換わっていることが明らかとなった。B NZO/HILtJ-Chr<C3H/HeJ>Utrマウスの形質評価当初考えていた以上にNZOマウスの繁殖能力が低く、制限給餌による繁殖改善方法を取り入れることとなったが、まだ現在も戻し交配に苦慮しており、ホモ化までに時間を要している。ホモ化後各系統の形質解析がスムースに流れるようにコンソミック作製過程の複数の系統のヘテロ個体を用い、肥満は体重、血漿レプチンレベルおよびin vivo CT画像解析装置による腹腔内脂肪量を計測によって評価、糖代謝は血漿インスリンレベル、血漿グルコースレベル、糖負荷試験、脂質代謝は血漿コレステロール、血漿トリグリセライド、リポタンパクプロファイリング、血漿遊離脂肪酸、血圧についてはTail-cuffによる非観血式血圧測定器を用い収縮期、拡張期血圧を測定のシステム化を図った。
すべて 2009
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)
Hypertension 54
ページ: 802-809