研究課題
本研究の目的は、高磁場MR装置を用いてパーキンソン病の画像診断法を開発することである。本年度は以下の研究を行うとともに、成果の一部を国際学術誌と国際学会で報告した。フッ素を用いたMR画像化試薬の開発とMR測定方法の改良:フッ素を結合させた既存のドーパミン関連化合物を用いて、水溶液中と脳ホモジネート中のフッ素信号の強さを検討した。さらに新規のTrifluoromethoxy-benzylated ligandsを数種類有機合成し、ラットやマウス脳内に投与してMR画像化試験を行った。化合物の構造とフッ素MR信号との関連を明らかにし、国際学術誌および第11回国際アルツハイマー病会議(ICAD2008)のイメージングに関するプレカンファランスで報告した。パーキンソン病のMR画像法の検討:フッ素MR画像法では、フッ素化した試薬であるF-tyrosinおよびFluorodopaをラットPC細胞に取り込ませて、フッ素信号を検出するとともに、フッ素MR画像法で画像化に成功した。この時の細胞内F-tyrosinnあるいはFluorodopaの量を高速液体クロマトグラフィーで定量化した。このデータを基に、今後、in vivo実験に移行する予定である。さらに、プロトンMR画像法を正常およびパーキンソンモデル動物に応用し、家族性パーキンソン病の原因遺伝子のひとつであるDJ-1の機能の一部を明らかにして、国際学術誌に論文発表した。
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