研究課題/領域番号 |
19300180
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
椎名 毅 京都大学, 医学研究科, 教授 (40192603)
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研究分担者 |
山川 誠 京都大学, 工学研究科, 特任准教授 (60344876)
千田 彰一 香川大学, 医学部附属病院, 教授 (30145049)
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キーワード | 超音波計測 / 可視化 / 組織性状診断 / 機能診断 / がん診断 / 組織弾性 / 心機能 |
研究概要 |
超音波診断装置は、Bモード像による形態やドプラ法による機能的な診断情報だけでなく、最近では組織弾性イメージングのように組織診断の面でも実用的な装置が開発され、これらの総合的な診断情報を得るのに適した手法になりつつある。一方で、従来の装置では、基本的に走査線に沿った1次元的な処理であるため、画像の空間分解能が方向により異なり、また3次元的な血流分布や組織変形を正確に把握するのが難しいなどの課題が残されている。このため、これまでビーム形成法を含めて様々な手法が提案されてきたが、方位方向の分解能や計測精度は、原理的に開口幅で制限され実用的な性能を得るに至っていない。 本研究では、従来の超音波診断装置における開口が制限されたプローブでの限界を克服するため、複数の2Dアレイプローブを患部を俯瞰するように配置し(サテライトビュー)、仮想的に構成された大開ロプローブの利点と、多元的な送受信を組み合わるせることで、高次の機能や組織性状の診断情報の獲得を可能とする超音波サテライトビュー映像法の開発を目指すものである。 本年度は、以下の項目について検討を行った。 1.高次機能情報イメージング法の開発 前年度の研究成果に基づいて得られた3次元変位ベクトルから、心筋局所収縮率分布を定量的に可視化する手法を検討した。 2.高次性状情報イメージング法の開発 表面での応力分布と体内の歪みテンソルから、組織弾性を表すパラメータの分布を高速にイメージングする手法を検討した。
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