研究概要 |
褥創の発生機序を背部に加わる持続的な圧力負荷と考え,仰臥位の傷病者の背部への圧力の分散目的に多数のシリコンバルーンを圧力制御しつつ効率よくインフレーション・デフレーションできる送気デバイスを作成することを目的に開発を進めた。初年度に送気ユニットの試作第一号の作成を終了しブタを使用した生体試験まで進めることに成功した。この作成デバイスは外科・内科領域で圧力管理が必要な消化管内送気ユニットとして使用できる可能性も確認され外科・内科領域で実現が困難と言われていた消化管内圧コントロールを褥創予防用のシリコンバルーンを使用して可能であることを証明し,その成果を国内の研究会のほか,アメリカにて発表し評価された。送気ユニットをポータブル化も看護士が容易に移動できるほどコンパクトにすることにも成功し本来の計画のデバイス作成について70%を完了するに至った。以上の成果を踏まえ臨床モデル作成の企業交渉も進めており交渉中2社のうち1社の前向きな姿勢を獲得した。2007年の成果物である送気ユニットを使用して2008年度はシリコンバルーンを人体の背側形体に合わせて成型し試験できるレベルまでユニットの準備を完了できた。
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