平成19度に褥創予防用空気圧コントロールシリコンマットのブタを使用した生体試験を終了し、デバイス試作の70%を終了した。また、送気ユニットを応用したデバイスが消化管内圧コントロールに有用であるという研究副産物が国内外の学会で評価された。以上の成果を踏まえ平成20年度は臨床モデル作成と企業交渉を進めた。厚生労働省の薬事申請担当者に確認したところ、本デバイスは薬事申請の対象とならない旨の説明があったため、市販化モデルの試験に先立ち、臨床にて使用するシリコンマットのサイズ・使用感・表面処理の摩擦係数を評価する目的で、自治医大関連の100床規模の福祉施設兼病院にて臨床試験を施行した。良好な評価を受けると共に、サイズ・摩擦係数について問題点が明らかになった。平成20年度はその問題点を参考としたデザイン設計および硬性紙型の作成をし、再臨床試験を行う準備をした時点までを行うことができた。また、送気ユニットの消化管内応用研究も共に進行し、国際学会にてその成果を発表した。平成21年度は、20年度に作成した臨床試験を踏まえた硬性パルプ型を使用した臨床再試験とその最終決定型に基づくシリコンマット成形および送気デバイスとのコンビネーションによる最終試験を行う予定である。
|