研究概要 |
【目的】:本研究では、平成19年度に「基礎研究:基礎的な3次元のバーチャル空間の作成及びfMRIによる脳内活動の検討」を行う。また、平成20年度に「応用研究:実際のゲーム場面に近似した3次元のバーチャル空間とfMRIを用いた予測判断モデルの構築及び全国調査による因子分析との比較」を行い、得られた知見をもとに「発展研究:新しい予測判断トレーニング・プログラムの開発及びfMRIを用いたトレーニング効果の確認」を平成21年度に行う。 H19年度は「基礎的な3次元のバーチャル空間を作成及びfMRIによる脳内活動の検討」を研究の目的とした。テニスのサーブ動作を対象として、基礎的な3次元のバーチャル空間を作成し、CGを利用したバーチャル空間作成の技術を確立させる。また、3次元のバーチャル空間を見ているときの脳活動についてfMRIを用いて測定することを目的とした。 【方法・結果】 CGの作成においては、テニスのサーブ動作を高速度カメラで撮影し、リアルタイム3次元動作解析システムを利用して身体座標値を得た。さらに、得られたデータを元に各動作の背景となる物理量(位置,速度,カ,時間等)を算出し、スティック・モデルを完成させた。得られたCGモデルをより実際場面に近づけるために、スティック・モデルからシャドーモデル、スキニングモデルを作成し、背景などのCGと合わせて基礎的なバーチャル空間を完成させた。作成には3D作成ソフトを用い、バーチャル空間での視点の設定(レンダリング)などを行った。 また、fMRIを用いた脳活動の測定では、視覚情報の処理と関係する視覚野や注意と関係する頭頂領域での活動が観察されるかについて確認を行った。その結果、頭頂小葉および視覚領域での活動が確認された。なお、本研究はでは、本研究東京工業大学の「疫学研究倫理規定」に従って実験を行い、被験者の権利と利益に十分配慮を行いながら研究が進められた。
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