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2009 年度 実績報告書

高齢者における免疫機能の低下に対する運動効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19300228
研究機関筑波大学

研究代表者

河野 一郎  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (00132994)

キーワード運動 / 免疫機能 / 加齢
研究概要

食習慣は免疫機能に影響を与える因子のひとつであり,乳酸菌が免疫系に影響を及ぼすことが報告されている.運動による免疫機能の改善に加え,栄養剤や栄養補助食品の摂取によって免疫機能のさらなる亢進が期待されることから,運動と食品が免疫機能に及ぼす影響を検討することは,高齢者の免疫機能の低下の改善のための重要な課題となる.乳酸菌は,粘膜免疫能の亢進や抗炎症作用を示すと報告されている.しかしながら,乳酸菌が運動由来の免疫応答に及ぼす影響について検討した研究は無い.そこで本研究では,乳酸菌が運動由来の免疫応答に与える影響について明らかにするため,乳酸菌と運動の組み合わせが免疫機能に及ぼす影響について検討することを目的とした.低身体活動量(3,500歩/日以下)の高齢者を対象とし、乳酸菌摂取+運動実施およびプラセボ摂取+運動実施の2群に分けた。乳酸菌(b240株)飲料またはプラセボ飲料の摂取およびウェイトトレーニングを12週間継続して行った。結果として,唾液分泌型免疫グロブロリンA(secretory immunogrlobulin A: SIgA)分泌量は,摂取期間において乳酸菌群が有意に高かった(p<0.05).また,リンパ球および単球において,有意な群間差は無く,有意な変動は両群とも認められなかった.ナチュラルキラー細胞活性は,有意な群間差は認められなかったが,12週間後において両群とも有意に増加した(p<0.05).高感度C-reacted proteinについて,有意な群間差は認めれれず,また両群とも有意な変動は認められなかった.日の平均歩行量は,両群ともに有意に増加した(p<0.05).以上の結果から,低身体活動量の高齢者に適度な運動を実施してもらった場合,乳酸菌の摂取は唾液SIgA分泌量を高める可能性が示唆された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 乳酸菌b240摂取と適度な運動の実施が低身体活動量の高齢者の唾液分泌型免疫グロブリンAに及ぼす影響2009

    • 著者名/発表者名
      清水和弘, 佐藤広徳, 菅洋子, 山平聡子, 戸羽正道, 甲田哲之, 河野一郎, 赤間高雄, 久野譜, 也
    • 学会等名
      第64回日本体力医学会大会
    • 発表場所
      新潟朱鷺メッセ
    • 年月日
      2009-09-20
  • [学会発表] Effect of resistive training on immune function in elderly people2009

    • 著者名/発表者名
      K.Shimizu, N Suzuki, T Imai, K Aizawa, H Nanba, T Akimoto, S Kuno, N Mesaki, I Kono, T Akama
    • 学会等名
      15th annual congress of the European College of Sport Science
    • 発表場所
      オスロ(ノルウェー)
    • 年月日
      2009-06-23

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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