研究課題/領域番号 |
19300229
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
久野 譜也 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (70242021)
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研究分担者 |
前田 清司 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (30282346)
今川 重彦 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (60231164)
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キーワード | 生活習慣病 / 運動 / メタボリックシンドローム / 筋力 |
研究概要 |
本研究は、メタボリックシンドロームのリスクが高まる中年者を対象として、筋力・筋量を中心とした体力要因とメタボリックシンドローム関連因子の関係性を明らかにすることが目的である。本年度は、健康な中年者約300名を対象として、日本人のメタボリックシンドローム診断基準に基づき、メタボリックシンドローム該当群、予備群、非該当群に分類し、筋力・筋量の比較を行った。筋量の指標にはインピーダンス法で評価した全身筋肉量、筋肉率、MRIで測定した大腿筋と大腰筋の横断面積を、筋力の指標には等速性下肢筋力、上体起こし回数などを用いた。その結果、体重あたりの全身筋肉量(筋肉率)、筋横断面積、等速性下肢筋力は、非該当群に比べて該当群や予備群でより低値であることが示された。これらの結果より、メタボリックシンドローム予防における筋の量的・質的維持の重要性が示唆され、本年度の研究成果は、最終目的である筋量・筋力の基準値を作成する上で重要な基礎資料となったと言える。特に筋肉率は、測定方注が簡便であり、多くの国民に適用可能であることから有用性は高い。次年度において人数を増やしより詳細な検討を行い、メタボリックシンドローム予防のための年代別の筋量・筋力の基準値を作成する。また、もう一つの目的である、筋力トレーニングによる筋力・筋量の変化が、メタボリックシンドローム予防にどのような影響をもたらすかを介入研究により明らかにし、メタボリックシンドローム予防に有効な運動プログラムを提示する。
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