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2008 年度 実績報告書

新しいインスリン抵抗性発症因子としての“脂肪感受性"の規定因子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19300232
研究機関順天堂大学

研究代表者

河盛 隆造  順天堂大学, 医学部, 教授 (00116021)

研究分担者 綿田 裕孝  順天堂大学, 医学部, 准教授 (60343480)
田村 好史  順天堂大学, 医学部, 准教授 (80420834)
キーワード骨格筋細胞内脂質 / インスリン抵抗性 / 糖尿病
研究概要

(目的)近年、ヒトにおける^1H-MRSを用いた骨格筋細胞内脂質(IMCL; intramyocellular lipid)の定量的評価が可能となり、細胞内脂質とインスリン抵抗性の関連が明らかにされてきた。日本人において高脂肪食が肥満の発症とは独立してIMCLを増加させ、インスリン抵抗性を惹起し、メタボリックシンドロームや2型糖尿病の発症に結びついていることが推測される。そこで、今回我々は、一定量の高脂肪負荷による骨格筋細胞内脂肪の増加の程度を「脂肪負荷感受性」として新規に定義し、脂肪負荷感受性の生理的規定因子、遺伝的影響、原因遺伝子を同定することを目的とした。(対象及び方法)20-30歳の健常人を対象とした。それぞれの被験者に対してMRI測定装置(東芝VISART EXV4.40)を用いて、前脛骨筋(TA; tibialis anterior muscle)、ヒラメ筋(SOL; soleus muscle)におけるIMCLを測定した。また、高インスリン正常血糖クランプ法(目標血糖値95mg/dl、インスリン注入速度100mU/m^2/min)による骨格筋のインスリン感受性の評価を行った。(結果と考察)3日間の高脂肪食摂取で、SOLおよびTAにおけるIMCLは有意に増加し、IMCLの変化とGIRの変化には有意な負の相関を認めた(TA; r=-0.58,P<0.05,SOL; r=-0.60,P<0.05)。ヒラメ筋において身体活動量と高脂肪食摂取後の骨格筋細胞内脂質の増加率に強い負の相関を認めた(r=-0.72,P<0.01)。これらのことから、生理学的には脂肪負荷感受性は明確に存在し、それがインスリン抵抗性の発症と関連していることが明らかになった。日常身体活動量がその規定因子の一つであることが示唆された。今後、症例を増やすと共に骨格筋生検とマイクロアレイによる解析を随時行い、脂肪負荷感受性を規定する遺伝子についても解析し同定していく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 肝、骨格筋の糖取り込みの評価法と細胞内脂質蓄積との関連性2009

    • 著者名/発表者名
      田村好史、綿田裕孝、河盛隆造
    • 学会等名
      第43回糖尿病学の進歩
    • 発表場所
      松本
    • 年月日
      20090000

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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