研究課題/領域番号 |
19300243
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
畠中 宗一 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 教授 (10141855)
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研究分担者 |
平木 典子 東京福祉大学, 大学院・社会福祉学研究科, 教授 (50238870)
中釜 洋子 東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (40272489)
野澤 正子 千里金蘭大学, 生活科学部, 教授 (70071214)
牧野 智恵 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (60161999)
木村 直子 鳴門教育大学, 学校教育学部, 講師 (80448349)
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キーワード | 情緒的自立 / 家族発達 / 自立概念の変遷 / トレーニング |
研究概要 |
「情緒的自立尺度の開発及びその規定要因」研究班は、木村直子を中心とした共同研究において、「関係性のなかでの自立」尺度作成に関する研究」(日本精神保健社会学会編『メンタルヘルスの社会学』14)を公表した。現在、「関係性のなかでの自立」尺度を独立変数に設定し、父親のウェルビーイング、母親のウェルビーイング、メンタルヘルス等を従属変数に設定した調査研究が進行中である。メンタルヘルス研究は、対人援助職である看護職を対象に、約1200の標本を回収し、解析に入ったところである。「家族発達と情緒的自立」研究班は、情緒的自立と他者配慮や共感性の関連について探索的・質的に研究してゆくという平成19年度の方針を引き継いで、事例の検討会を重ねた。研究メンバーの経験と関心領域から、<子どもが病の床に着いた時><満足のゆく被養育体験を得られなかった大人が親になる時><夫婦の信頼関係が暗礁に乗り上げた時>という3種の家族クライシスが更なる研究対象として浮かび上がってきた。さらに事例を増やして、来年度には事例集としてまとめる予定である。「政策主体と自立]研究班は、3人の分担研究者が、それぞれ、(1)生活保護法とその理念に見る自立論の変遷、(2)児童福祉法や厚生労働白書、教育基本法や学習指導要録にみる自立概念、(3)児童福祉法や居住型児童福祉施設の社会的養護における家庭の位置づけ等について資料収集し、政策主体の自立概念分析を行った。今後は、政策側の自立論が具体的どのように機能しているかを、施設訪問して確認し、さらに施設退所者をインタビューして自立の実態に迫ることを企画している。「対人関係トレイニングと情緒的自立」研究班は、1年間で協力が得られた19事例を中心にパイロット研究を開始した。成果としては、代表研究者を中心に、『現代のエスプリ』495において、「対人関係トレイニング」をまとめた。次年度に向け、データの蓄積が課題である。
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