情緒的自立を関係性のなかでの自立と定義し、これの尺度開発とそれを規定する要因に関する研究を出発点として、これの臨床と政策における点検作業を行い、同時にこれらの統合を志向する。臨床における点検作業は、家族発達や自己分化の概念を手がかりに事例研究を積み重ね、政策におけるそれは、政策主体が自立をどのように捉えてきたかを家族福祉や児童福祉、生活保護を中心に点検作業を行う。加えて関係性のなかでの自立を促進させる方法として対人関係トレイニングに着眼する。最終的には、臨床と政策の統合という視点から、関係性のなかでの自立としての情緒的自立の必要性を明らかにする。
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