• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

大阪に産する野菜の機能成分の構造と調理特性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19300247
研究機関大阪市立大学

研究代表者

菊崎 泰枝  大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 准教授 (60291598)

キーワード大阪産野菜 / 葉ゴボウ / ビタミン含量 / ルチン / クロロゲン酸 / ORAC / 季節変動
研究概要

遺伝的背景の明らかな大阪産野菜の食品機能性の評価および機能成分の解明を行うことを目的に、本年度は大阪特産の葉ゴボウに着目し、そのビタミン含量および主な抗酸化成分であるクロロゲン酸とルチン含量の季節変動を追跡した。3月19日に収穫した葉ゴボウの葉柄と根の100g当たりのビタミン含量は、それぞれβ-カロテンが144.4μg、0.0μg、α-トコフェロールが0.27mg、0.59mg、アスゴルビン酸が7.7mg、5.4mgであった。一方、葉身100g当たりの含量は、β-カロテンが7141.1μg、α-トコフェロールが4.38mg、アスコルビン酸が141.9mgであり、いずれも極めて高濃度に含まれていた。また、季節的な変動は認められるが出荷全期間においてβ-カロテン7141.1〜8126.8μg、α-トコフェロール3.91〜5.02mg、アスコルビン酸82.9〜141.9mgと高い濃度を維持しており、ビタミン豊富な食材であることが明らかになった。一方、3月初旬〜4月中旬にかけて10日ごとに収穫した露地生産の葉ゴボウの葉身に含まれるクロロゲン酸およびルチン含量の経時変化を追跡したところ、両化合物の含量とも3月初旬が最も低くその後日数の経過とともに上昇傾向を示し、4月10日収穫分の含量が最も高値を示した。食品の抗酸化性の評価指標として最近注目されているORAC(活性酸素吸収能力)の測定を同時に行ったところ、クロロゲン酸、ルチンの増加に伴ってORACも上昇し、4月10日収穫の葉ゴボウ葉身が最も強い抗酸化性を有していることも判明した。すなわち、出荷最盛期の葉ゴボウが最も抗酸化成分の含量が高く、抗酸化力の強いことがわかった。また、越前で露地栽培した葉ゴボウの3月30日収穫分の分析を行い、大阪で3月30日に収穫した葉ゴボウと比較したところ、クロロゲン酸、ルチン含量とも大阪産の葉ゴボウが高く、ORACも高値を示した。以上のことから、日照時間やその強度が抗酸化成分の含量に大きく関与しているものと推察される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Breeding of Japanese butterbur (Petasites japonicus) by using flowerhead culture.2009

    • 著者名/発表者名
      Yuzuri Iwamoto
    • 雑誌名

      Plant Biotechnology 26

      ページ: 189-196

    • 査読あり
  • [学会発表] Radical scavenging and hyaluronidase inhibitory activities of constituents in Japanese vegetables, Arctium lappa and Petasites japonicus2008

    • 著者名/発表者名
      Hiroe Kikuzaki
    • 学会等名
      Italian-Japanese Joint Symposium, Natural products and functional foods - a satellite symposium of FITOMED 2008
    • 発表場所
      Salerno, Italy
    • 年月日
      2008-06-28
  • [学会発表] 葉ゴボウ(Arctium lappa)のルチンとクロロゲン酸含量2008

    • 著者名/発表者名
      岩本 嗣
    • 学会等名
      日本栄養・食糧学会
    • 発表場所
      女子栄養大学
    • 年月日
      2008-05-03

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi