研究概要 |
本研究では、モバイル機器として,GPS機能を持った携帯電話を用い,利用者の位置情報と過去の活動履歴を取得して保存しておくことにより,携帯電話上に表示される課題や知識を利用者毎に適切に選択して表示することができる野外学習支援システムおよびコンテンツを開発することを目的とし、GPS付携帯へ位置情報および学習状況に応じたコンテンツを表示することを可能にする野外学習支援システムのプロとタイムシステムおよび、コンテンツ作成のためのオーサリングシステムをWikiをベースに開発した。京都市動物園の協力の下で、動物の生息環境と進化に関するコンテンツを、5種類の動物を対象として開発した。本システムの動作検証および有効性の評価を行うため、滋賀大学教育学部附属中学校のご協力で、平成19年9月には科学部の中学生10名、平成20年2月には授業「総合理科」の一環として本システムを利用した学習を中学生20名について行い、システムの動作検証および有効性に関する評価を実施した。本実験に関しては、新聞2紙(読売新聞、京都新聞)の取材を受け掲載された。さらに開発した野外学習支援システムを拡張し、動物園における一般来園者に対する情報提供が可能となるように、利用者の誘導手法、コンテンツ管理方法の拡張を実施し,京都市動物園と協力して、一般来園者向けのコンテンツを開発し、H20年8月13日に一般来園者を対象とした公開実験を実施した。アンケート調査の結果、従来用いられている情報提供手法に比べて利用者の興味が促進されることがわかった。この実験に関しては、新聞2紙(京都新聞、中日新聞)の取材を受け、記事として掲載された。平成21年度は,前年度までの実験に関して詳細な解析を行い,科学教育学会論文誌,IDC2010に成果を投稿し,採択された.
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