研究課題
子どもにとって「遊び」は、自然のしくみを知り、生活の知恵を身につけるための重要な体験である。しかし、特に日本の都市部では、かつて誰もが体験できた遊びや体験型の環境教育を実践していくことは難しいのが現状である。このような現状の中で、身近に残された自然空間やオープン・スペースを、「子どもの遊び環境としての自然環境の修復」を「環境学習」を目的として創造していくことは重要な課題である。このような課題に対する解答を得るために、研究代表者(伊東)らは、日本における環境計画や環境教育のありかたについての問題について明らかにし、生態心理学的な環境デザインを行うと同時に、ノルウェー・ドイツの研究者との共同研究、議論を行ってきた。本研究では、実際の計画・設計プロセスと日欧の比較研究を通して、身近なオープン・スペースを、「地域の自然環境の修復・再生」、「環境学習」、「住民参加」、「子どもの遊び」の場として活用できるような新しい環境計画の手法を環境学習のプログラムを開発することを目的として研究を行っている。19年度は、1年間にわたって、子どもと保護者、教員など地域社会の意見を計画プロジェクトに反映させることを目的として、日本においては、壱岐南小学校ビオトープ及び学校周辺の社寺林等のオープンスペース、北九州市内の街区公園である夜宮公園、ノルウェーにおいては、リスレヘラッド小学校校庭と周辺環境を対象に地域の環境再生計画ワークショップを合計12回にわたって開催した。また、平成20年2月には、環境学習プログラムと環境設計の事例について欧州での調査を行った。デンマークの野外環境教育センターにおいて、近隣の自然公園を利用した野外環境教育プログラム及び教材の調査を行った。また、テレマーク大学において、Winter biologyのセミナーで講演し日本における子どものための環境設計と環境教育の事例を紹介した。
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景観生態学 12
ページ: 45-52
ページ: 1-8
Man-Influenced Areas-Linking Man and Nature Systems Effects of regulation system on structure and dynamics of green space in urban landscape-a case of Kitakyushu City, Springer
ページ: 291-309