研究課題
「e-Japan重点計画」施策の1つとして2008年2月に打ち上げられた超高速インターネット衛星WINDS「きずな」は、オンボードATM交換機を搭載した再生中継型衛星であり、多地点間をメッシュ型トポロジで接続したネットワーク上での高度な利用が期待されている。本研究は、「きずな」環境下でeラーニングを行う上での諸問題を明確にし、WINDS衛星で必要な高度教育コンテンツ配信システムとその教材開発・実用化へつなげる研究である。本年度における実施結果は以下のとおりである。1.前年度に引き続いて宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究のもとに、アジア工科大学(タイ国)、マルチメディア大学(マレーシア国)の間で、「きずな」による広帯域高度衛星ネットワークシステムの構築を行った。2.構築した「きずな」ネットワークシステムを用いて、上記3大学間での遠隔授業(75分/限の授業を20回で2単位付与)を行い、効率よく先端学術融合教材を配信できる広域ユビキタスネットワークの実証実験を行った。3.新たにチュラロンコン大学(タイ国)との間で衛星ネットークシステムを構築して特別セミナーを実施し、国際交流拠点拡大の足かがりを作った。4.「きずな」ネットワークシステムに組み込んで運用することを目指して、Moodleをベースとする教育管理システム(LMS : Learning Management System)について検討した。5.LMSの下で運用される高度教育コンテンツとして、昨年度に引き続いて「日本語教育支援プログラム」の検討を行った。また、上記遠隔授業及び基幹的授業をビデオ収録し、eラーニングコンテンツ化の検討を進めた。6.今後は、これまでに検討してきたeラーニングコンテンツをさらに体験型コンテンツへとブラッシュアップし、本格的な利用を目指す。
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第25回 秋季NICOGRAPH論文コンテスト 記念大会,2009(最優秀論文賞)
http://www.mmlab.cs.tsukuba.ac.jp/~kitawaki/