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2007 年度 実績報告書

日本語リーダビリティー測定尺度の構築とソフトウエアへの実用化

研究課題

研究課題/領域番号 19300277
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

柴崎 秀子  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (00376815)

研究分担者 玉岡 賀津雄  広島大学, 留学生センター, 教授 (70227263)
山本 和英  長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (40359708)
加納 満  長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (80251859)
原 信一郎  長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (20242464)
キーワードリーダビリティー / 文章理解 / 教育工学 / 日本語 / 読み易さ / 文章の難易 / ソフトウエア
研究概要

本研究は日本語リーダビリティー測定の尺度を構築し,ソフトウエアとして誰でも簡単に使えるものを製作することを最終目的とする。リーダビリティー(Readability)とは,文章の読み易さ・読み難さを数値で表したもので,現在までに各言語で200以上の公式があるが,日本語には本格的なものがない。ソフトウエア完成までの過程として,本研究が該当する2年間では,リーダビリティー公式を構築するための変数を決定することが具体的な目標である。
変数を決定するには文章理解の2要因であるテキスト要因と読み手要因の関係を明らかにすることが必要であり,テキスト要因から変数を決定するには日本語が他の言語と異なる特徴を明らかにする必要がある。そこで本研究では日本語の文章の特徴として,(1)文字種が複数ある(漢字,平仮名,カタカナ,ローマ字),(2)語種が複数ある(漢語,和語,外来語,混種語)という2点,作業記憶研究の知見から(3)1文の長さ,認知心理学の文章理解研究の知見から(4)命題による1文の情報量の2点を加え,さらに(5)文構造の複雑さの5つの変数があると考えた。
リーダビリティー公式を構築するためには,(1)学年で示す方法,(2)ポイント数で示す方法,(3)グラフで示す方法の3種類があるが,まず(1)の方法を採用することにし,小学1年から高校3年までの12学年の国語教科書から散文だけを取り出し,電子ファイル化しコーパスを作成した。テキスト要因から(1)平仮名の割合,(2)漢語の割合,(3)1文の平均文字数,(4)1文の平均語数,(5)1文の平均述語数,(6)1文の平均文節数を予測変数とし,学年を従属変数として線形回帰分析(ステップワイズ法)で分析したところ,(3),(4),(6)は除外され,(1),(2),(5)で以下の公式ができた。
学年=-0.07*総平仮名数/総文字数+0.004*総IU数/総文数+0.047*総漢語数/内容語の総数+7.341
平成19年6月27日に特許出願を行なった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (5件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] 平成19年度研究進捗状況報告:リーダビリティー班:日本語コーパスを応用した文章の難易測定の研究2008

    • 著者名/発表者名
      柴崎秀子・玉岡賀津雄・山本和英・原信一郎・加納満・李在鎬
    • 学会等名
      日本語コーパス公開ワークショップ
    • 発表場所
      国立国語研究所
    • 年月日
      2008-03-16
  • [学会発表] 文章中の漢字と漢語の分析による日本語リーダビリティー公式構築のための基礎研究2008

    • 著者名/発表者名
      柴崎秀子・沢井康孝
    • 学会等名
      パリ漢語学会国際大会
    • 発表場所
      パリ第7大学
    • 年月日
      2008-03-14
  • [学会発表] 国語教科書コーパスを応用した日本語リーダビリティー構築のための基礎研究2007

    • 著者名/発表者名
      柴崎秀子・沢井康孝
    • 学会等名
      電子情報通信学会
    • 発表場所
      キャンパスイノベーションセンター
    • 年月日
      2007-10-05
  • [学会発表] 日本語コーパスを応用した文章の難易測定の研究2007

    • 著者名/発表者名
      柴崎秀子・玉岡賀津雄・山本和英・原信一郎・加納満
    • 学会等名
      特定領域研究「日本語コーパス」平成19年全体会議
    • 発表場所
      北陸先端科学技術大学院大学
    • 年月日
      2007-09-05
  • [学会発表] Developing a Readability Scale for Japanese Texts Using a Linear Multiple Regression Analysis Predicting School Grades 1-62007

    • 著者名/発表者名
      柴崎秀子
    • 学会等名
      アジア読書学会国際大会
    • 発表場所
      国際オリンピック記念青少年センター(東京)
    • 年月日
      2007-08-04
  • [産業財産権] 文章の読み易さ評価システム及び文章の読み易さ評価方法2007

    • 発明者名
      柴崎秀子, 原信一郎
    • 権利者名
      長岡技術科学大学
    • 産業財産権番号
      特許特願2007-169544号
    • 出願年月日
      2007-06-27

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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