研究概要 |
今年度は,3年計画の3年目であり,次の段階を踏んで調査及び研究をしてきた。 (1)狂言所作(小舞)及び台詞(謡)の一人稽古ソフトウエア開発(実装)を完成させる。 ・日本舞踊と狂言の違いに伴う狂言所作機能の抽出と図化 ・モーションキャプチャを用いて,狂言一連所作の重要点の静止とその抽出 ・抽出所作の学習データベースとの自動照合 ・利用端末をパソコンからスマートフオーンへの移植(関連研究成果3編発表) (2)さらにその評価を行った。 ・一人稽古の知識データベース及びナビゲーション方式 ・日本舞踊一人稽古の振り帳の「振りの機能及び「電子化振り帳」エディタの流用を基本とする。更に,所作の基本機能を分析した結果,稽古上注目すべき所作の身体的箇所にマークを付けモーシンキャプチャ(マーカによる動作識別方式)を採用することで実現できることが判明した。 ・専門家利用の場合,紙媒体よりも電子振り帳では紙媒体よりも56%の時間削減がなされた。 ・素人の手書きと電子化比較では,一長一短が判明した。 (関連研究成果3編発表) (3)狂言所作(小舞)と伝統的西洋舞踏(フラメンコ,ハワイアン等)の比較研究を進めた。 (関連研究成果1編発表) (4)狂言台詞(謡い)は,日本伝統芸能にあって,最も暗黙知の伝承芸能と思われる。そのことを形式知化された西洋音楽との対比で,IT活用により如何ほど形式知化が可能かを研究し,立証した。 (関連研究成果3編発表)
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