研究課題
アジア高山域の「黒い氷河」、つまり微生物活動によるアルベド低下が非常に大きい氷河において、氷河上の微生物活動によるアルベド改変プロセスを理解することを目的に、中国新疆ウイグル自治区のウルムチNo.1氷河において、6月から8月の融解期に、氷河上の汚れサンプルを定期的に採取するとともに、氷河上にアルベド計と自動撮影装置を設置してアルベドと氷河表面の構造の連続記録をおこなった。(竹内)また、そのアルベド変化が将来の環境変動に大きな影響をもつグリーンランド氷床において、微生物相と表面構造、アルベドに関する予察的現地調査を行なった(幸島)。その結果、ウルムチNo.1氷河では、汚れ物質の移動や表面構造の変化の様子を初めて長期間克明に記録することに成功した。グリーンランド氷床では、アルベドの低い氷床北西部(カナック地区)では、アルベドの高い南西部(カンゲルーサック地区)より生物生産が高く汚れ量が多いこと、クリオコナイトホールなどの表面構造に大きな違いがあること等が明らかになった。現在、氷河表面構造の形成プロセス分析(藤田)やリモートセンシングによる分析(竹内)を進めるとともに、以上の調査地で採取したサンプルから微生物を分離・培養(吉村)し、遺伝子解析(牛田)を進めている。
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