• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

バングラデシュ農村域における水供給と衛生に関わる環境汚染リスク軽減に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19310032
研究機関流通科学大学

研究代表者

酒井 彰  流通科学大学, 情報学部, 教授 (20299126)

キーワードバングラデシュ / 砒素汚染 / 水供給 / 衛生 / 環境汚染リスク / 健康リスク / 生活環境 / 地域適正技術
研究概要

安全な水供給と衛生は人の健康と生命に欠かせない要件であるが,バングラデシュ農村地域では安全な飲料水供給と衛生設備がいきわたらないために,住民は環境汚染リスク,健康リスクにさらされている.バングラデシュ農村地域の自然的,社会的特性を踏まえて,環境汚染リスクの構造を明らかにしたうえで,研究対象地域において水供給と衛生に関わる環境汚染リスク,健康リスク軽減のための計画案を開発し,地域社会による受容を含めて計画案を評価する.このため,住民意識調査を通じて,住民及び地域コミュニティの生活環境改善意思形成にかかわる要因について分析する.さらに,安全な水供給と衛生改善がもたらす便益の定量化を試み,地域コミュニティを主体とするリスク軽減方策の導入及び持続的な管理のためのプロセスを明確にし,地域住民,外部者を含めた関係者の役割を明示する.
今年度は,研究機関の最終年度にあたり以下の研究内容を実施した.
1.研究対象地域において,利用可能な水源,地域コミュニティの要望を考慮し,安全な水要求と衛生改善を統合した対策案を設計し,リスクの低減,もたらされる便益を基準として評価を行った.
2.研究対象地域で行われた水供給と衛生改善のための生活環境施設導入後の住民意識の変化についてアンケート調査を行った.情報や知識の不足から生活環境改善意思を示していなかった住民にとって,施設導入過程に参加することで,どのような意識変化がみられたかを明らかにした.
3.住民意識調査の結果から得られる水供給と衛生に関する意思形成に必要な情報を踏まえ,計画案選択,導入した施設の持続的管理への地域コミュニティの参加を前提とした計画実施プロセスを具体化し,外部者としての政府,地方政府,NGO,海外援助機関の役割と地域コミュニティとの関わり方について考察した.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] バングラデシュの2つの農村における安全な飲料水供給と衛生に関する住民意識の比較2010

    • 著者名/発表者名
      酒井彰・坂本麻衣子・高橋邦夫
    • 雑誌名

      流通科学大学学術研究会,『流通科学大学論集-人間・社会・自然編』 22巻2号

      ページ: 1-12

  • [雑誌論文] バングラデシュにおける飲料水砒素汚染の代替技術整備に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      萩原良巳・萩原清子・酒井彰・高橋邦夫・柴田翔
    • 雑誌名

      京都大学防災研究所年報 第52号 B

      ページ: 867-884

  • [雑誌論文] 地域間比較による水環境改善意識の環境因子に関する分析2009

    • 著者名/発表者名
      坂本麻衣子・酒井彰・田中貴之・高橋邦夫
    • 雑誌名

      下水文化研究発表会講演集(日本下水文化研究会) 第10回

      ページ: 64-70

  • [学会発表] 社会属性の相違から見る水環境改善意識の地域間比較2010

    • 著者名/発表者名
      田中貴之
    • 学会等名
      土木学会西部支部研究発表
    • 発表場所
      熊本
    • 年月日
      20100300
  • [学会発表] An Example of Benefit Estimation Related with Ecological Sanitation in Rural Areas of Bangladesh2010

    • 著者名/発表者名
      A. Sakai, K. Takahashi, Q. Azadzaman
    • 学会等名
      International Water Association, Decentralized Wastewater Treatment Solutions in Developing Countries
    • 発表場所
      Surabaya, Indonesia
    • 年月日
      2010-03-24
  • [学会発表] バングラデシュにおける屎尿の農地利用2009

    • 著者名/発表者名
      酒井彰
    • 学会等名
      廃棄物資源循環学会(3R研究会)
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20091200
  • [学会発表] A Comparative Study on Local People's Awareness on Safe Drinking Water and Sanitation in Rural Areas of Bangladesh2009

    • 著者名/発表者名
      A. Sakai, M. Sakamoto, K. Takahashi
    • 学会等名
      Pacific Regional Science Conference Organization
    • 発表場所
      Gold Coast, Australia
    • 年月日
      2009-07-20

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi