研究課題/領域番号 |
19310054
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
清水 正賢 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30325500)
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研究分担者 |
西岡 浩樹 九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (80294891)
前田 敬之 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (50150496)
大野 光一郎 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (50432860)
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キーワード | 有機系廃棄物 / ポリエチレン / ゴミ固形化燃料 / 酸化鉄 |
研究概要 |
家庭から排出されるゴミの体積比で約45%を占めているプラスチック類に着目し、代表的なプラスチック系一般廃棄物であるポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)、プラスチックが主成分であるゴミ固形化燃料(RDF)の熱分解挙動を調査し、それら廃棄物を還元材として酸化鉄と混合した混合体ブリケットの反応挙動を調査するとともに還元鉄とH_2同時製造の可能性を検討した結果、以下のことが分かった。 (1)PE、PP、RDFを1000℃〜1300℃で熱分解させると主にH_2やCO、CH_4などの炭化水素系ガスが得られ、熱分解温度が高いほど還元性ガスであるH_2やCOの発生量が増加する。特に、1300℃では廃棄物中の水素の6〜7割程度がH_2に転換する。 (2)PE、PP、RDFと酸化鉄を混合して作製した酸化鉄混合体を加熱することによって還元鉄を得ることができ、還元温度が上昇するほど高い還元率が得られる。 (3)PEとPPでは酸化鉄混合体の表面付近でCH_4の分解が生じ、酸化鉄混合体内部に炭素が残留しにくいため酸化鉄の還元反応が進行しにくい。一方、RDFでは熱分解により多量のチャーが混合体内部に残留するため酸化鉄の還元反応が速やかに進行する。 (4)プラスチック系一般廃棄物と酸化鉄混合体を加熱することによって還元鉄を得るのと同時に、プラスチック系一般廃棄物単体を熱分解するのと同程度のH_2を得ることができる。
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