研究概要 |
1) 良質未利用資源からの機能性材料合成 2) 機能性材料の汚染物質除去能評価 廃液等を用いたリン酸カルシウム塩の合成を試みた結果,結晶性および粒子形状の異なる種々の固相が得られた。これらの固相を用いてフッ素化合物の除去を試みた結果,粒子形状によって除去性能に大きな差異が見られ,試料によってはまったく除去能がみられないものもあった。 これは本研究成果を実用化する際に大きな障壁となると考えられるため,次年度以降でリン酸塩メーカーなどと連携し,除去能を左右する因子を評価する予定である。 3) アウトリーチ活動等 群馬県の(社)北軽井沢大学村協同組合と連携し,湧水等の水試料に含まれる化学物質の除去について検討を開始した。平成20年8月には,同協同組合の理事会で本研究内容をはじめとした環境浄化技術に関する勉強会に参加し,多くの貴重な助言を得た。 また,温泉排水の処理に関して,現状と課題を群馬県などで調査を行った。 一方,本研究に関連した内容で,民間企業が水中のフッ素化合物の新規処理技術の開発を環境省のプロジェクトでスタートし,研究代表者はその技術アドバイザーとして参画することとなった。本研究成果も活かしながら,産学連携を志向した新規処理技術の開発に貢献する予定である。
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