研究分担者 |
高野 典札 石川工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教 (00369969)
和田 匡司 石川工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教 (00413766)
河合 康典 石川工業高等専門学校, 電気工学科, 助教 (90413765)
小村 良太郎 石川工業高等専門学校, 電子情報工学科, 講師 (00390443)
熊澤 栄二 石川工業高等専門学校, 建築学科, 准教授 (30321425)
|
研究概要 |
本研究は,閉鎖水域における水質浄化を移動する浄化装置により遂行するものである。動力としては風車,太陽電池パネルによる自然エネルギーを使用する。19年度は本研究を構成する各研究分野における基礎的な実験,理論構築,シミュレーションを実施した。 1.移動用架台の設計,自然エネルギーの動力源としての検討 3次元CADにより架台の基本設計を完了。動力源候補である風車,太陽電池パネルの野外実験を実施した。 2.曝気実験による水質改善について 校内の池にて曝気を行ったところ、対流により池内の溶存酸素が均質化された。藻類の動物プランクトンによる捕食によってアオコ抑制を図ったが、鯉への餌が汚濁負荷となり、水質改善には至らなかった。しかし、鯉の繁殖は確認され、曝気による水中生物の悪影響はないと判断できた。今後は、餌の供給を抑制し、汚濁負荷を管理し、曝気もマイクロバブルを用いて、水中への酸素供給の効率化を図り、正確な水質測定を行うつもりである。 3.架台移動の際の障害物検出の実験 移動プラットホームの周辺の障害物を検知するためにカメラを用いた水上の障害物検出方法について検討を行い、校内の池を利用し実験を行なった。また、プラットホーム間の通信方法について検討を行った。 4.移動架台の遠隔操作について 複数移動体の協調遠隔制御実現に向けて,遠隔制御システムの開発,移動体の軌道計画について研究を行った。遠隔制御システムの開発では,LANを用いたTCPによるソケット通信プログラムを開発して,遠隔地との通信実験を行った。移動体の軌道計画では,移動用型架台を想定した2輪ビークルを用いて,非線形性を利用した軌道計画を行う手法についてシミュレーションを行った。 5.水上,水中汚濁物の除去方法 水中のゴミ,水面上の藻類などの排除方法について検討を行った。 6.周囲の環境(鳥、魚類など)および遠望景観に対する移動架台の影響について 架台が移動する場合のモデル水域での鳥,魚類,漁船航行,遠望景観に及ぼす影響について現地調査を行った。
|