研究課題
環境調和型化学プロセスの鍵技術である超臨界流体、特に超臨界炭酸ガス(sc-CO2)媒体中における固体酸塩基触媒機能を検討した。また、新規触媒機能を有する多孔質の創成に関する研究を行った。1.メソポーラス材料ジルコニア、アルミナを固体酸点とするメソポーラス材料ZrAlSiMMHを創製し、その長鎖カルボン酸ラウリン酸とグリセリンのエステル化をsc-CO2を溶媒中で行った。従来法の気相窒素雰囲気の反応及び溶媒存在下における液相反応に比べてコーク生成が少ないことが確認された。2.ヘテロポリ酸担持MCM-48触媒によるパルミチン酸とセチルアルコールのエステル化をsc-CO2媒体中で行った。Sc-CO2媒体中での反応は、窒素雰囲気及び無溶媒の場合に比べて原料及び生成物による細孔閉塞及びコーク生成が抑制されるために、両方法に比べて100℃程度の穏和な条件で反応が進行した。また、本触媒は反応後メソポーラス構造が保持され、数度の再使用に耐えることがわかった。3.超臨界流体中における最適構造を有する新規多孔体の創成に関する検討を行った。ベータゼオライトのナノサイズ化に関する検討を行うために、ベータゼオライトが生成することが知られているSDAである水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAOH)に界面活性剤である臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTMABr)の添加効果を検討し、適量のTEAOHにより30-100nmの均一なベータゼオライト結晶を得た。本ゼオライトの外表面酸点の触媒機能を評価するために、1-オクテンのアルキル化をsc-CO2媒体中で行い、粒子径と反応活性が反比例することがわかった。このことは外表面酸点の有効性を示すものである。4.各種12環及び14員環ゼオライトによるアルキル化の検討を行い、形状選択性が、細孔及びアルキル化剤の構造に支配されることを明らかにした。大孔径ゼオライトにおいてもアルキル化剤の嵩高さにより形状選択性の発現することを確認し、ビフェニルのアルキル化機能の総括を行った。
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