研究課題
環境調和型化学プロセスの鍵技術である超臨界流体、特に超臨界炭酸ガス(sc-CO_2)媒体中における固体酸塩基触媒機能を検討した。また、新規触媒機能を有する多孔質の創成に関する研究を行った。1.sc-CO_2のゼオライト触媒反応への適用の可能性をH-モルデナイトによるイソブチルベンゼンのイソプロピル化における形状選択性を検討した。sc-CO_2中では通常の窒素雰囲気下におけるより高い触媒活性が観測された。この際反応後の触媒中に存在する炭素質の量が著しく少ないことより、触媒の不活性化の原因になる炭素質がsc-CO_2により除去されると考えられた。この際、4-イソブチルクメンが80%以上の選択率で得られ、モルデナイトはsc-CO_2中でも形状選択性を示すことが明らかになった。ナフタレン及びビフェニルのイソプロピル化においても同様の間素質現象が認められた。2.sc-CO_2中でも安定なゼオライト骨格を有するメソポーラス材料の合成を行った。ゼオライト骨格を導入するために水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAOH)、メソポーラス構造を導入するために、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTMABr)を用い120℃で加熱することにより、ベータゼオライト骨格を有するメソポーラス材料Al-MCM-48-SUBの合成に成功した。HP-Xe-NMRよりゼオライト骨格及びメソポーラス孔の二種類の細孔が存在することが明らかになった。3.ベータゼオライトのナノサイズ化に関する検討を行うために、ベータゼオライトが生成することが知られているSDAであるTEAOHに界面活性剤であるCTMABrの添加効果を検討し、適量のTEAOHにより30-100nmの均一なべータゼオライト結晶を得た(合成温度を175℃に設定した)。本ゼオライトの外表面酸点の触媒機能を評価するために、1-オクテンのアルキル化をsc-CO_2媒体中で行い、粒子径と反応活性が反比例することがわかった。このことは外表面酸点の有効性を示すものである
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