研究課題/領域番号 |
19310079
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小川 琢治 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80169185)
|
研究分担者 |
田中 啓文 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教 (90373191)
|
キーワード | カーボンナノチューブ / 単分子電子素子 / 原子間力顕微鏡 / ナノギャップ電極 / ポルフィリンアレイ / 全自動合成 |
研究概要 |
本研究計画は、カーボンナノチューブを電極として用い、単一ないしは少数の機能性分子の電気特性を系統的に計測し、分子構造ならびに分子とカーボンナノチューブの接合と電気特性の関係を明らかにすることを目的としている。昨年度までに、研究の主要な道具となる超高真空二探針電導性原子間力顕微鏡の開発を行い、ほぼ完成に至った。 今年度は、対象物の有機分子の合成を集中して行った。 1.ポルフィリンとナフタレンジイミドが直接結合しており、ポルフィリン側とイミド側にそれぞれカーボンナノチューブに結合するための官能基を持ち、更に原子間力顕微鏡による観察を容易にするために嵩高い置換基をポルフィリンに導入した有機分子の合成を行った。まだ最終段階にまで達していないが、3月中には完成の予定である。 2.更に高度の有機分子を効率的に合成するために、要素の部品を加えて試薬を加えるだけで次々と部品がつながる合成法を用いて、複雑なポルフィリンアレイ/イミドアレイの合成を自動化することを目指している。その部品としてのポルフィリン誘導体の合成を行った。まだ最終段階にまで達していないが、3月中には完成の予定である。 有機分子合成に集中しており、今年度の論文発表は例年に比べ少ないが、来年度にこれらの成果を一気に報告できると考えている。
|