研究概要 |
MEMS技術を援用し,蚊の針を模倣した低侵襲マイクロニードルの開発を目的とした.拡大光学系と高速度カメラを用いて蚊の穿刺行動を観察し,小顎が先導的に進みアンカーの役割を果たし2本の小顎の間のスペースに上唇が打ち込まれ,これを振動的に繰り返すことにより穿刺が進行することを,その穿刺スピード,同期タイミング等を含めて定量的に明らかにした.動的FEM解析と実デバイスによる実験の両面から本穿刺メカニズムについて検討し,小顎と上唇の協調動作による刺入方法が穿刺力を低減させる効果を確認した.微細針を3次元的に尖鋭化する手法を開発した.作製した針の穿刺力が現行の金属針に比べて小さいことを確認した.
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