I.市街地防火関連諸制度に関する分析 (a)現行都市計画制度、市街地整備事業等の適用要件への火災安全性概念適用現実の市街地の防火安全性水準を、不燃領域率、延焼抵抗率という現在、社会的に認知されている評価指標によって評価し、防火安全性水準の変化が現行都市計画制度、市街地整備事業等とどのような関係にあるのかについて要因分析を行った。 II.市街地の火災安全性の評価に関する分析 (a)2000年改正建築基準法施行に至る市街地火災安全性の議論に関する分析 2000年改正建築基準法の施行に当たって、市街地火災安全性が改正建築基準法に反映されなかった経緯・理由について、関係者と情報交換を行い、技術的課題を整理した。 (b)市街地の火災安全性に関する評価手法の数理的導出 これまでの研究代表者・分担者が構築してきた手法の応用を図りつつ、建物形状・構造情報を含んだ市街地データベースを地理情報システムの中に整備し、これを用いて、市街地の火災安全性評価手法を数理的に評価する手法について整理した。 安全工学的視点による出火危険の評価手法の検討、数理解析的手法による市街地火災時の避難安全性の評価手法の検討、ならびにシミュレーション手法を用いた消防運用による市街地火災の低減効果の検討、および建築火災時の避難安全性の評価手法の検討を行った。 III.市街地防火性能評価手法の適用可能性に関する分析 上記の"市街地火災安全性評価手法"に基づいて、市街地火災安全性を具体の市街地で評価するシステムを構築した。
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