研究課題/領域番号 |
19310108
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研究機関 | 岩手県立大学 |
研究代表者 |
柴田 義孝 公立大学法人岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 教授 (80129791)
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研究分担者 |
橋本 浩二 公立大学法人岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 准教授 (80305309)
湯瀬 裕昭 静岡県立大学, 経営情報学部, 准教授 (30240162)
高畑 一夫 埼玉工業大学, 人間社会学部, 准教授 (60226909)
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キーワード | 災害情報 / wireless network / 気球ネットワーク / 全方位映像 / 監視映像 |
研究概要 |
気球ワイヤレスネットワークの高機能・信頼性システムの研究開発においては、今年度はさらに長距離通信を可能となるように従来のコリニア型アンテナから複数のパッチ型アンテナの組み合わせにより改良した結果、従来に比べて、通信距離が約2倍に改善された。本研究で改良されたシステムは、総務省の「九州広域ICTプラットフォーム調査研究会」において実際に鳥インフルエンザの防疫ネットワークの一部として実証実験に利用され、その有効性が実証された。また本研究の成果は国内外の学会にて発表し、高い評価を得た。 防災・災害情報ネットワーク上における映像転送のためのリアルタイム通信法の実現においては、無線と有線を統合じた環境において、災害地域の広域映像をリアルタイムに配信するため、全方位映像カメラとネットワーク制御カメラを組み合わせて、地上および気球に取り付けて地上に向けて映像伝送し、地上からは受信した映像の詳細部分を選択的に拡大できる映像通信システムを開発した。また映像通信法として,複数のトランスコーディング機能を導入し、ネットワークの帯域に合わせて動的に圧縮方法を変更できる機能を開発した。これらの開発したシステムは、「防災・防犯用システム」のみならず、岩手の夏祭り「さんさ踊り中継システム」や「テレビ会議中継システム」としても実際に利用され、実用性を実証することができた。本システムの成果は、国内外の学会にて発表し、高い評価を得た。 JGN2(Japan Gigabit Network)を利用した大規模分散防災災害情報ネットワークの開発においては、昨年度した無線を主体とした防災・災害情報ネットワークをさらに、大規模災害に対応するために、JGN2を利用して、無線と有線ネットワークを融合し、複数の災害情報サーバサイト(岩手県立大学、埼玉県本庄市、静岡県立大学、北陸先端大学、北九州市IT研究センター)を結び、マルチホーミング技術とミラーリング技術を導入して、各サイトに分散する防災安否情報サーバの分散化と統合化システムを設計した。本システムは現在、P2PネットワークをべースとしてJXTAを利用し実装中であり、平成21年度中に開発を終了し、実証実験を行う予定である。
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