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2008 年度 実績報告書

地理情報共通基盤を用いた国境を超える油汚染防除のためのESIマップ作成

研究課題

研究課題/領域番号 19310110
研究機関星稜女子短期大学

研究代表者

沢野 伸浩  星稜女子短期大学, 経営実務科, 准教授 (60269587)

キーワード油流出 / AIS / GOFREP / サハリン沖開発
研究概要

国境を越える可能性のある海洋汚染問題への取り組みについて、特にフィンランド湾およびバルト海沿岸諸国の状況について調査を行った。フィンランド湾については、フィンランド・エストニア・ロシアの3カ国が協働し、GOFREP (Gulf Of Finland REport)による無線通報システムと船舶の位置を関係国間で共有するための情報ネットワークを構築し、事故防止に向けた取り組みが実践されている。その中で重要な役割を果たしているのがAIS (Auto-matic Identification System)である。この仕組は元々、船舶同士の航行位置を互いに確認し合うことで事故防止を図るものであるが、フィランド湾においては、関係国の海事管理当局がAIS信号を傍受し、各国間で船舶の位置情報を共有することで、他国の領海内にある船舶であっても危険を察知した関係国が当該船舶に対して警報等を与えるための国際間で協調したシステムを構築していることが明らかとなった。
また、AIS信号は沿岸部であればどこでも傍受が可能であるため、実際に稼働が開始されたサハリンII石油・天然ガス開発プロジェクトにより輸出が開始されている宗谷海峡・アニバ湾内を航行するタンカーの航行実態を明らかにするためにAIS受信局を北海道稚内市・稚内漁協岬支部に設置した。現在、そのデータの蓄積を行っている段階であるが、初期の計画通り順調にデータの取得が進んでいる。AISデータは特殊な暗号化を施された状態で送信されているため、信号を複合化させた上でESI地図上に表示するためのシステムの開発を併せて行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] フィンランド湾における海洋汚染防止の取り組み2008

    • 著者名/発表者名
      沢野伸浩
    • 雑誌名

      Ship & Ocean Newsletter No. 188

      ページ: 4-5

  • [雑誌論文] フィンランド湾における船舶航行の増大と事故リスク低減の試み2008

    • 著者名/発表者名
      沢野伸浩
    • 雑誌名

      海上防災 No. 138

      ページ: 13-19

    • 査読あり
  • [学会発表] 宗谷海峡を通過するタンカーのAISによる追跡2009

    • 著者名/発表者名
      沢野伸浩, 濱田誠一
    • 学会等名
      第24回 北方圏国際シンポジウム
    • 発表場所
      北海道紋別市
    • 年月日
      2009-02-17
  • [学会発表] ナホトカ号漂着油の残留年数と礫浜の砕波帯地形との関連2008

    • 著者名/発表者名
      濱田誠一
    • 学会等名
      日本沿岸域学会
    • 発表場所
      名古屋市
    • 年月日
      2008-07-17
  • [図書] 環境・防災のためのGIS 第3章 油汚染による海岸の環境脆弱性を示す情報図の作成方法2009

    • 著者名/発表者名
      濱田誠一, 沢野伸浩(山岸宏光編集)
    • 総ページ数
      110
    • 出版者
      古今書院

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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