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2007 年度 実績報告書

やや長周期地震動評価のための深部地盤構造モデルの戦略的構築手法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19310115
研究機関東京工業大学

研究代表者

山中 浩明  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 准教授 (00212291)

研究分担者 山田 伸之  福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (80334522)
元木 健太郎  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教 (60334520)
キーワード地震動 / やや長期的 / S波速度構造 / 深部地盤 / 微動探査
研究概要

首都圏でのやや長周期地震動評価のための深部地盤構造のモデル化のための基礎的データを収集するために,微動アレイ観測を20地点で実施した.これらの観測点は,北関東や房総半島東部の既存の地下構造データが少ない地域にある.アレイ観測記録に対して周波数-波数スペクトル解析を行い,レイリー波の位相速度を求めた.さらに,そのレイリー波の位相速度の逆解析によって地震基盤までの1次元S波速度構造を推定した.なお,逆解析では,山中(2007)による新しい逆解析方法を用いた.その結果を既存のモデル(山中・山田,2006)と比較し,既存のモデルの問題点を指摘した.基盤深度を比較すると,今回の結果のほうが,既往の結果に比べて深くなっている.とくに,平野端部の基盤が浅い部分での深度に2倍以上の差異があることがわかった.これは,既存の地下構造のモデル化では,地下構造データが少ない場合には外挿によってスムーズなモデルにされていることが原因であると考えられる.
地震観測記録のP波初動部分の波形を用いて,レシーバー関数を評価した.さらに,各地震観測点付近で微動アレイ観測によるレイリー波の位相速度との同時逆解析を行い,深部地盤の1次元S波速度構造モデルを推定した.上記の微動アレイ観測に基づく既往の研究結果と比べると,今回のモデルでは基盤深度がより深くなっていることがわかった.微動アレイ観測によるレイリー波の位相速度データが長周期帯域で得られていないために,逆解析時に深い部分でのS波速度に不確かさが生じていることが原因であると考えられる.
以上の結果を踏まえて,首都圏の3次元モデルを再構築する必要があることを指摘した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ハイブリッドヒューリスティック探索による位相速度の逆解析2007

    • 著者名/発表者名
      山中浩明
    • 雑誌名

      物理探査 60

      ページ: 265-275

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Multi-station joint inversion of receiver function and surface-wave phase velocity data for exploration of deep sedimentary layers,2007

    • 著者名/発表者名
      Kurose Takaeshi, Hiroaki Yamanaka
    • 雑誌名

      Exploration Geophysics 60

      ページ: 19-28

    • 査読あり
  • [学会発表] レシーバー関数とレイリー波位相速度の同時逆解析による関東平野南部の深部地盤のS波速度構造の推定2007

    • 著者名/発表者名
      山中浩明, 新才浩之, 山田伸之
    • 学会等名
      日本地震学会2007年秋季大会
    • 発表場所
      仙台市
    • 年月日
      2007-10-25

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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