研究分担者 |
竹村 恵二 京都大学, 理学研究科, 教授 (00201608)
大沢 信二 京都大学, 理学研究科, 准教授 (30243009)
神田 径 京都大学, 防災研究所, 助教 (00301755)
小山 崇夫 東京大学, 地震研究所, 助教 (00359192)
青木 陽介 東京大学, 地震研究所, 助教 (90376624)
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研究概要 |
阿蘇火山の第1火口湯たまりにおいて水位変動を精密に計測し,水および熱の収支モデルを構築した.この研究とあわせて,地下からの熱および火山ガスの供給と火山体浅部の帯水層の低比抵抗域の広がりとの関係を雲仙および霧島火山において整理した.これらの成果は,まだ直接にはマグマからの脱ガスと帯水層の低比抵抗域との関係を定式化する段階に達していないが,展望を開く結果となっている. また,阿蘇火山周辺の広い範囲において温泉水の採取を行い,その化学分析および同位体比分析を予備的に実施した.これらのサンプルは,平成20年度に精密に分析予定である.この調査と合わせて,広域の比抵抗構造調査も実施した.これらの結果は,地下深部から供給される流体の移動が火山やカルデラの形成とどのように関わっているかを検討する際に、重要な制約条件を与えるものである. これらの研究結果およびその他の結果を既存研究と合わせて検討した.検討はまだ十分ではないが,マグマからの脱ガスの大小や応力場の状態によってマグマの滞留が規定されていることを示す結果が得られつつある.
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