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2007 年度 実績報告書

タイプI繰返し型ポリケタイド合成酵素の構造と反応制御

研究課題

研究課題/領域番号 19310139
研究機関岩手医科大学

研究代表者

藤井 勲  岩手医科大学, 薬学部, 教授 (70181302)

キーワードポリケタイド / ポリケタイド合成酵素 / 生合成
研究概要

単環性芳香族化合物合成のSA-PKSとして、A.terreus由来6-メチルサリチル酸(6MSA)合成酵素ATXについて、その活性中心ドメインKS、AT、DH、KR、ACP変異体の酵母での発現を行い、KR変異体以外は、活性を失うこと、KR変異体はtriacetic lactone(TAL)を遊離することを確認した。次いで、各ドメイン変異体を全ての組合せで酵母にて共発現させた、いずれの組合せでも6MSA合成能を回復することを確認した。さらに、単独ドメイン変異体とそれ以外の4ドメイン多重変異体の共発現についても検討し、いずれの組合せにおいても6MSA合成能を回復することを確認した。この結果は、ATXにおいて、各活性ドメインが他のサブユニット上の各ドメインと非常に大きな自由度で相互作用できることを示しており、そのサブユニット間相互作用モデルを提出した。この高次構造を確認するため、ATXの効率的な精製について検討してきたが、大腸菌を宿主として、ホスホパンテテイン転移酵素と共発現させることにより、活性型として発現できること、また、His tagを付加することにより、アフィニティーカラムで容易に精製できることを確認し、現在、結晶化を目指してその大量精製を試みている。また、多環性芳香族化合物生成のAR-PKSについては、ナフトピロン合成酵素であるAlb1について、そのC末のClaisenサイクラーゼドメインCYCを単独酵素として大腸菌で発現させ、His tagによる迅速精製法を確立した。精製CYCがClaisen閉環能を保持することをin vitroの系で確認した。現在、CYCタンパクについても大量精製、結晶化、その立体構造の解明を目標に研究を進めている。還元型ポリケタイドを精製するRD-PKSとしてアルタナピロン合成酵素PKSNの効率的な精製法について検討中である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] Domain-domain Interactions in the Iterative Type I Polyketide Synthase ATX from Aspergillus terreus

    • 著者名/発表者名
      Tomomi Moriguchi
    • 雑誌名

      Chem Bio Chem (in press)

    • 査読あり
  • [学会発表] 糸状菌由来6-メチルサリチル酸合成酵素の機能解析2008

    • 著者名/発表者名
      森口 智美
    • 学会等名
      日本薬学会第128年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20080326-28
  • [学会発表] 糸状菌ポリケタイド生合成遺伝子の発現と機能解析2008

    • 著者名/発表者名
      藤井 勲
    • 学会等名
      日本農芸化学会関東支部2007年度第2回支部例会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-02-23
  • [学会発表] 糸状菌ポリケタイド生合成遺伝子の機能解析2007

    • 著者名/発表者名
      藤井勲
    • 学会等名
      第7回糸状菌分子生物学コンフェレンス
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20071115-20071116
  • [学会発表] 繰返し型タイプIポリケタイド合成酵素の発現と機能解析2007

    • 著者名/発表者名
      森口 智美
    • 学会等名
      第7回糸状菌分子生物学コンフェレンス
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20071115-16
  • [学会発表] Functional Analysis of Fungal Iterative Type I Polyketide Synthases ATX from Aspergillus terreus2007

    • 著者名/発表者名
      Tomomi Moriguchi
    • 学会等名
      The 4th Takeda Science Foundation Symposium on Pharma Sciences
    • 発表場所
      Tokyo
    • 年月日
      20071003-04
  • [学会発表] Expression and Functional Analysis of Fungal Polyketide Biosynthesis Genes2007

    • 著者名/発表者名
      Isao Fujii
    • 学会等名
      Iterative Polyketide Synthases Conference
    • 発表場所
      Banff,Canada
    • 年月日
      20070722-26
  • [学会発表] Analysis on 6-methylsalicylic acid synthase from Aspergillus terreus2007

    • 著者名/発表者名
      Tomomi Moriguchi
    • 学会等名
      Iterative Polyketide Synthases Conference
    • 発表場所
      Banff,Canada
    • 年月日
      20070722-26

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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