研究課題/領域番号 |
19310145
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
野口 博司 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (60126141)
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研究分担者 |
阿部 郁朗 静岡県立大学, 薬学部, 講師 (40305496)
梅原 薫 静岡県立大学, 薬学部, 助教 (40185070)
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キーワード | chalcone synthase / Hopene synthase / polyketide / squalene / Rheum palmatum / aloesone / flavonoid |
研究概要 |
植物に普遍的に存在するフラボノイドから、お茶やワインのポリフェノール、さらには大麻のカンナビノイドに至るまで、これら一見互いに無関係な、多岐にわたる化学構造と生物活性を有する植物二次代謝産物の基本骨格が、カルコン合成酵素(CHS)スーパーファミリーと総称される一連のIII型ポリケタイド合成酵素(PKS)によって生合成されることが最近になり次第に明らかにされつつある。本研究では、こうした植物ポリケタイドの分子多様性を創出する、さらなる新たな機能を有する新規生合成酵素の探索と精密機能解析を目的とし、トウゲシバより新しい(1)クロモンやアンスロン配糖体などの生理活性ポリケタイドを産生するアロエ(Aloe arborescens)より、単離したペンタケタイドクロモン合成酵素(PCS)の207番目の残基メチオニンをグリシンに変換したところOKSと同様のオクタケタイドSEK4/SEK4bを産生し、さらに80番目の残基フェニルアラニンをアラニンへ、82番目のチロシンをアラニンに変換したトリプルミュータントではこれまで見られなかったナノケタイドを生産させることに成功した。(2)抗アルツハイマーリードとして考えられるHuperzin Aを含むトウゲシバよりCHSとの相同性に基づくPCRクローニングを行い、アクリドンアルカロイド生合成にかかる新規のIII型PKSを得た。(3)ダイオウのベンザルアセトン合成酵素では338番のセリンをバリンに変換するとベンザルアセトン変換率が上昇することが判明した。
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