研究課題
1)UTKO-1の標的タンパク質およびその結合部位の同定 UTKO-1のビオチン標識体をA431細胞の細胞抽出液に添加し、アビジンビーズを用いてUTKO-1の結合タンパク質を回収し、 SDS電気泳動で分離後、トリプシン消化を行った後MALDI-TOF-MSで分析した。その結果、複数のUTKO-1結合タンパク質を同定した。このうち、細胞遊走に関わると予想されるタンパク質およびそのアイソフォームをコードする遺伝子をクローニングし、実際にそのタンパク質がUTKO-1と結合するかどうかを確認した。2)UTKO-1による細胞運動阻害機構のパスウエイ解析UTKO-1はラメリィポディア形成を阻害したことからRac活性化に及ぼす影響を検討した。その結果、UTKO-1は濃度依存的にRac活性化を阻害し、その有効濃度は細胞遊走を阻害する濃度域と完全に一致した。3)細胞運動を阻害する小分子化合物の探索A431細胞にEGF刺激すると30分以内にフィロポディア形成が観察される。このフィロポディア形成も細胞運動に関与すると考えられている。そこでフィロポディア形成を阻害する小分子化合物を微生物培養液から探索した。その結果、放線菌の一株が活性物質を生産する事を見いだしので。単離精製・構造解析を行った結果ピエリシジンである事がわかった。
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