研究課題/領域番号 |
19310149
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
米田 健 鹿児島大学, 農学部, 教授 (40110796)
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研究分担者 |
舘野 隆之輔 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (60390712)
石黒 悦爾 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (00041658)
鈴木 英治 鹿児島大学, 理学部, 教授 (10128431)
山根 正氣 鹿児島大学, 理学部, 教授 (30145453)
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キーワード | 島嶼生態系 / 種多様性 / 遺伝的多様性 / マイクロサテライトマーカー / 亜熱帯林 / 孤立化 / 徳之島 / 森林動態 |
研究概要 |
本研究は、絶滅危惧種が多く存在する徳之島を島嶼生態系のモデルと捉え、土地利用の進行にともない発生する森林の孤立化が地区および島の多様性に及ぼす影響を解明することを目的としている。平成20年度は、以下の項目について調査を行った。1)孤立化していない状態での種および遺伝的多様性の空間的変動とその更新力を評価することを目的とし、発達した亜熱帯林が大面積に残存する既設の三京4ha調査区において直径成長パターンや実生動態の調査を行った。また昨年度に引き続きオキナワウラジロガシの繁殖量を推定するためにシードトラップを設置し、種子の回収を行った。さらにオキナワウラジロガシの多様性評価を行うために、マイクロサテライトマーカーを開発し、開発したプライマーを学術論文として報告した。またツル植物の分布様式や下層植生の分布様式についての調査を行った。2)多様な孤立林にっいて多様性の空間的変動性を現地調査により明らかにすることを目的とし、島内の残存する天然林に設置した小面積調査区においてオキナワウラジロガシ個体群動態を明らかにした。また、昨年度に引き続き島内のアリ類の多様性を評価するため、調査区近辺においてアリの採取を行った。3)森林の孤立化の現状を把握するために、昨年度に引き続き、分光反射特性により植生区分を行う方法論を検討した。また昨年度に引き続き、空中写真を用いた樹冠の解析から、オキナワウラジロガシ大径木の分布状況を把握し、現地踏査により解析精度の検討を行った。 以上の本年度の成果の一部は、日本森林学会九州支部会、日本森林学会、日本生態学会などにおいて講演発表を行った。
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