研究分担者 |
柴 宜弘 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50187390)
遠藤 泰生 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50194048)
古田 元夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50114632)
森山 工 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (70264926)
森井 裕一 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (00284935)
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研究概要 |
本研究は地域研究における地域の可塑性と重層性に関する比較研究を目的としており,初年度の19年度はその準備作業を開始した。研究実施計画に基づき,(1)文献収集と文献データベースの作成,(2)現地調査の準備,(3)研究者の交流促進,(4)問題意識の統合,共有,再調整,という4つの活動を進めた。(1)の文献収集については,研究代表者および研究分担者が役割分担に沿って,積極的に渉猟に努め,データベース化の基礎作りに着手した。(2)の現地調査については,台湾,中国,マダガスカルへの調査が実施され,現地での文献収集を行なうとともに,現地での調査のネットワークを作り始め,フィールド,ワークにも従事した。(3)の研究者の交流促進については,3回の研究会を実施することができた。第1回目(平成19年6月22日)は研究分担者の古田元夫氏の報告「駒場の地域研究-歴史と組織」,第2回目(平成19年7月27日)は平野健一郎氏(早稲田大学政治経済学部)の「地域文化研究と国際関係論」,第3回目(平成20年3月10日)は百瀬宏氏(津田塾大学名誉教授)の「歴史のなかで地域,文化,国際関係を問う」であり,地域研究(地域文化研究)の方法や地域,文化という概念を考えるうえで,示唆的な報告が行なわれ,活発な議論が展開された。また,平成19年12月15目には,本研究分担者が属する大学院・総合文化研究科地域文化研究専攻が主催するシンポジウム「『地域知』の探求」において,研究の一部を報告した。これらの研究会とシンポジウムを通じて,研究分担者の問題意識のすり合わせをすることができ,地域文化研究の新たな方法を真正面から検討してみるという目的は順調に進められている。今後の共同研究に向けての基礎作りという点では,十分な成果をあげたといえる。
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