研究課題
本研究は3年目の最終年を迎えた。「地域」という概念自体を再検討し、地域研究の実践とどのような関連をもっているのかについて、さまざまな地域を研究対象とする10人の地域研究者が比較を試みることを目的として研究を続けてきた。研究の実施にあたって、(1)文献収集と文献データの作成、(2)研究対象とする現地調査、(3)地域研究者の交流、(4)問題意識の共有と統合の4点を目的として、研究の実施計画をたてた。最終年を振り返り、ほぼ計画通りの研究活動を実施することができたと自負している。3年目の本年は(4)の問題意識の共有と統合に力点を置き、研究参加者が協力して、まとめの作業にあたった。文献収集と文献データの取りまとめを行うとともに、2009年11月29日には東京大学駒場キャンパスにおいて、一般に開かれた「地域文化研究の現場から」と題するシンポジウムを開催して、研究参加者が報告すると同時に、外部からコメンテイターを招へいして「地域」と「地域研究」に関する活発な議論を展開した。このシンポジウムを通じて、本プロジェクトの研究成果と研究上の諸問題を外に向けて発信することができただけでなく、地域研究者のネットワーク構築にも貢献できたと思われる。シンポジウムの報告と討論は、昨年の本研究中間報告書と合わせて、小冊子として公表する準備をしている。本研究により、「地域」の可塑性と重層性については研究参加者のあいだで合意が進み、共同研究の基盤ができた。比較研究によるさらなる成果を生み出すためには、本研究が今後も継続されることが重要と考えられる。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (25件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (18件) 図書 (1件)
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