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2009 年度 実績報告書

経済倫理の新たなグローバル・スタンダードの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19320007
研究機関関東学院大学

研究代表者

杉田 正樹  関東学院大学, 人間環境学部, 教授 (70130937)

研究分担者 加藤 尚武  鳥取環境大学, 大学院・環境情報学研究科, 客員教授 (10011305)
竹内 整一  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (80107515)
沖田 行司  同志社大学, 社会学部, 教授 (20131287)
香川 知晶  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (70224342)
篠澤 和久  東北大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (20211956)
キーワードビジネスエシックス / CSR / グローバル化 / 信頼 / 職人倫理 / 道徳教育 / 儒教 / コンプライアンス
研究概要

1.今年度は、「中間報告書」をまとめた。これは、平成20年のアルザスでの「労働と倫理」に関するシンポジウムと、デュッセルドルフでのワークショップの発表原稿と、それに対するコメントを収録したものである。これによって、ヨーロッパと日本における労働観の相違のみならず、ビジネスエシックス観の相違の一端も、また明らかとなった。なお、このシンポジウムの開催時は、サブプライムローン問題が明らかになりつつある時であって、当時、日本はまだ楽観的な見方が支配的であった。その後の深刻な事態に関しては、同報告書の「まえがき」で簡単に触れておいた。
2.これはまだ実績には結実していないが、最終報告として「日本の企業家の倫理意識(仮題)」の準備のために、現在、倫理意識の高い企業家へのインタビューを精力的に行っている。グローバル化による金融危機を契機に、デフレ、経済収縮、失業の負のスパイラルで日本は苦しんでいるが、こういうとき、模範となる企業家の倫理意識や気概を提示することは、我々の研究課題からしても、喫緊の課題をなすであろう。世間がCSRと言う遙か以前から、公益と私益の無益な対立を軽々と超えた企業家たちがたくさんいたし、現在もいるのである。これを顕揚するための準備を今年度は重点的に行った。
3.我々の課題は「経済倫理の新たなグローバル・スタンダードの構築」であるが、グローバル化に適応するのではなく、その本質を見極めた上で対抗する必要がますます明らかとなった。そのときの対抗軸として考えられるのが、一つは職人の倫理であり、また、今日忘れられているいわゆる世俗倫理であり、儒教であり、日本化した仏教であり、風土に根ざした古神道などの伝統的価値観である。こういう視点からのインタビューも現在精力的に行っているところである。

  • 研究成果

    (23件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (14件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (6件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 環境哲学の可能性2010

    • 著者名/発表者名
      杉田正樹
    • 雑誌名

      関東学院大学人間環境研究所所報 第8号

      ページ: 5-17

  • [雑誌論文] 武士道は日本のモラルを破壊するか2010

    • 著者名/発表者名
      杉田正樹
    • 雑誌名

      「労働と倫理」基盤研究(B)「経済倫理の新たなグローバル・スタンダードの構築」、科学研究費報告書

      ページ: 1-7

  • [雑誌論文] 「もののけ姫」は難しいか2010

    • 著者名/発表者名
      杉田正樹
    • 雑誌名

      関東学院大学人間環境研究所報告

      ページ: 29-50

  • [雑誌論文] 日本の企業における企業倫理の位置づけ2010

    • 著者名/発表者名
      加藤尚武
    • 雑誌名

      「労働と倫理」基盤研究(B)「経済倫理の新たなグローバル・スタンダードの構築」、科学研究費報告書

      ページ: 41-52

  • [雑誌論文] 新・環境倫理学(37) 消費の歴史的なトレンド2010

    • 著者名/発表者名
      加藤尚武
    • 雑誌名

      生活と環境 55巻1号

      ページ: 44-47

  • [雑誌論文] 「内的世界の冒険者たち」考2010

    • 著者名/発表者名
      菅野孝彦
    • 雑誌名

      [東海大学]総合教育センター紀要 30

      ページ: 59-68

  • [雑誌論文] 朝鮮半島における恨思想とルサンチマン2010

    • 著者名/発表者名
      菅野孝彦・三宅光一
    • 雑誌名

      東アジア地域の思想・文化におけるルサンチマン研究(東海大学)

      ページ: 1-8

  • [雑誌論文] 新・環境倫理学(31)リスクと不確実性2009

    • 著者名/発表者名
      加藤尚武
    • 雑誌名

      生活と環境 54巻7号

      ページ: 42-45

  • [雑誌論文] 新・環境倫理学(33) 技術開発の社会的意義2009

    • 著者名/発表者名
      加藤尚武
    • 雑誌名

      生活と環境 54巻9号

      ページ: 65-68

  • [雑誌論文] 新・環境倫理学(36) 経済学とメタ経済学2009

    • 著者名/発表者名
      加藤尚武
    • 雑誌名

      生活と環境 54巻12号

      ページ: 65-68

  • [雑誌論文] 藩校・私塾の教育2009

    • 著者名/発表者名
      沖田行司
    • 雑誌名

      『武道』財団法人日本武道館 509-520

      ページ: 12回連載

  • [雑誌論文] 学政一致の思想2009

    • 著者名/発表者名
      沖田行司
    • 雑誌名

      源了円編『横井小楠』所収

      ページ: 118-125

  • [雑誌論文] La culture japonaise en tant que culture composite(複合文化としての日本文化)2009

    • 著者名/発表者名
      沖田行司
    • 雑誌名

      CAHIRS(アルザス・欧州日本文化研究所紀要)

      ページ: 59-73

  • [雑誌論文] 生命倫理の歴史的現在--コント=スポンヴィルの「四つの秩序」論の視座から2009

    • 著者名/発表者名
      田中智彦
    • 雑誌名

      三田学会雑誌 102巻1号

      ページ: 63-89

    • 査読あり
  • [学会発表] Traditionalism and Japanese Acceptance of Foreign Culture2009

    • 著者名/発表者名
      沖田行司
    • 学会等名
      Deutsh-Ostasiatisches Wissenschaftsforum
    • 発表場所
      Eberhard Karls Universitat Tubingen(Deutschland)
    • 年月日
      2009-11-25
  • [学会発表] 発展か、拡散か?-バイオエシックスのバルカン化論争をめぐって2009

    • 著者名/発表者名
      香川知晶
    • 学会等名
      第21回 日本生命倫理学会年次大会
    • 発表場所
      東洋英和女学院大学(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2009-11-15
  • [図書] 倫理学の地図2010

    • 著者名/発表者名
      篠澤和久、馬渕浩二
    • 総ページ数
      312
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
  • [図書] メタバイオエシックスの構築へ : 生命倫理を問いなおす2010

    • 著者名/発表者名
      小松美彦、香川知晶、田中智彦, ほか6名
    • 総ページ数
      275
    • 出版者
      NTT出版
  • [図書] 変貌する哲学(岩波講座哲学15)2009

    • 著者名/発表者名
      鷲田一、加藤尚武
    • 総ページ数
      293
    • 出版者
      岩波書店
  • [図書] 「かなしみ」の哲学:日本精神史の源をさぐる2009

    • 著者名/発表者名
      竹内整一
    • 総ページ数
      237
    • 出版者
      日本放送協会出版
  • [図書] 命は誰のものか2009

    • 著者名/発表者名
      香川知晶
    • 総ページ数
      263
    • 出版者
      ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • [図書] 生命という価値:その本質を問う2009

    • 著者名/発表者名
      高橋隆雄、香川知晶
    • 総ページ数
      334
    • 出版者
      九州大学出版会
  • [備考]

    • URL

      http://home.kanto-gakuin.ac.jp/~be02/

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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