• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

日本中世期の経書学に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19320008
研究機関北海道大学

研究代表者

水上 雅晴  北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教 (60261260)

研究分担者 近藤 浩之  北海道大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (60322773)
比良 輝夫  北海道教育大学, 教育学部, 教授 (00109406)
石井 行雄  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60241402)
キーワード経学 / 中世学術 / 日本漢学 / 清原家 / 元号勘文 / 点本 / 抄物
研究概要

本年度は、6回の会議を含む打合せ等を通して、研究計画を遂行するための研究方針および作業内容を策定する一方で、研究環境の整備等を実施した。具体的に実施したのは以下の事業である。
(1)年号勘文の調査と翻刻:研究分担者の石井行雄から、朝廷内で元号を決める際に公卿から提出される上申書である元号勘文に着目することの必要性が提起された。それは、元号勘文には元号案とその典拠となる中国の古典籍が示されており、中世期において儒家の経典がどのように解釈されたかを知る材料が多く含まれているからである。そこで、年号勘文に関連する資料が大量に収蔵されている国立公文書館に出張し、文献の複写を入手するための調査と必要な手続きを行なった。ついで、調査の結果を踏まえ、元号勘文の研究が中世経書学の実態を解明する上で極めて有効であることについて、石井が具体的な実例に即して論じた論文を発表した。合議の結果、元号勘文資料集の性格を持つ『元秘別録』の翻刻作業を行うことを決定した。完成すると、中世の経書学はもとより、政治史・制度史・思想史・文学史などの研究上、利用価値の高い資料を提供することにつながると思われる。
(2)清原家経学関係書の翻刻:日本中世の経書学を代表する清原家の抄物の翻刻については、『論語抄』『毛詩抄』等については既に実施されているが、その他の経書については実施されていないので、『大学抄』『中庸抄』『曲礼抄』等について翻刻作業を開始した。この作業を通して中世経書学の実態解明が進むことが予想され、成果の一部を来年度、発表する予定である。
(3)海外研究協力者の招聘:台湾大学教授の鄭吉雄氏を招聘し、本研究計画の内容について説明したところ、国際的な学術的意義がある計画との評価が得られた。その成果を国際シンポジウムの場で発表し、また、翻刻資料の中国語版の出版するための話し合いをした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 室町時代漢籍訓読の一事例-『元秘別録』と言う窓から-2008

    • 著者名/発表者名
      石井 行雄
    • 雑誌名

      語学文学 46

      ページ: 11-20

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi