研究課題
基盤研究(B)
本研究の実施計画は三つの要素からなっている。最初のものは、(a)研究の基礎となるデータベースの整備である。具体的には、テキストに関連するものとして、クメール文字碑文とチャム文字碑文の電子化入力を行い、テキストデータベースとして検索を可能にするとともに、KWICインデックスの作成を行って碑文テキスト校訂者の著作権の問題に抵触しない形にして広く世界の研究者に研究の基礎となるツールを提供する。更に、既にGICAS(「アジア書字コーパスに基づく文字情報学の構築」)プロジェクトにおいて着手したチャム文字碑文の画像データベースの構築を進めるとともに、クメール碑文画像データベースの構築のための碑文画像の撮影を進める。これに伴って、予算の許すかぎり、碑文の記述内容と遺跡遺物の対照研究のために、アンコールとチャンパーの文明の遺跡の実地調査を行う。第二に、(b)チャム文字処理ツールの作成である。チャム文字についてはまともに使用可能なフォントすら存在しないために、研究を進めるにあたって様々な困難が伴う。これを解決するために、METAFONTを用いてチャム文字のフォントを作成する。そして作成したチャム文字フォントに基づいてTeXのチャム文字処理システムを作成する。そして第三が、(c)シヴァ教の研究である。データベースを利用した網羅的な出現例の検討に基づいて、チャンパー及びアンコール期クメール文化におけるシヴァ教を中心とするヒンドゥー教の様相について、最新のインドでのシヴァ教の研究の進展と対応した研究を進める。
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コーパスに基づく言語学教育研究報告3--フィールド調査、言語コーパス、言語情報学(峰岸真琴、川口裕司 (編))
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http://www.aa.tufs.ac.jp/~tjun/khmercham/