研究課題/領域番号 |
19320015
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研究機関 | 石川県立看護大学 |
研究代表者 |
浅見 洋 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (00132598)
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研究分担者 |
金川 克子 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (10019565)
由谷 裕哉 小松短期大学, 地域創造学科, 准教授 (00192807)
清水 邦彦 金沢大学, 文学部, 准教授 (50313630)
水島 ゆかり 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (40347365)
田村 幸恵 石川県立看護大学, 看護学部, 助手 (20336605)
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キーワード | 死生観 / ケアニーズ / ターミナルケア / スピリチュアル / 死の受容 |
研究概要 |
本研究は、石川県内の人口減少地域である奥能登地域の人々の死生観とケアニーズの実態とその変容を明らかにし、それをモデルとして人口減少地帯の終末期医療の在り方を解明することを目標としている。特に、奥能登の同一地区で3年間の期間をおいて同一のアンケート調査を実施することによって、その間の死生観とケアニーズの変容を把握し、かつ変容の要因を考察すると同時に、当該地域の医療環境と宗教的、文化的環境に照らして、当該地域の将来の終末期医療のあり方を考察する。平成19年度は調査研究、能登町、珠洲市、白山市を対象として「死生観とケアニーズに関する調査」を郵送法によって実施した。調査対象は奥能登(能登町、珠洲市)、加賀(白山市美川地区)在住の40歳〜70歳代の男女1440人(予備を含め1800人)を層化抽出法によって住民台帳から各年代360人を無作為抽出した。 まだ、詳細な分析は完了していないが、奥能登の調査結果は、「死を考える頻度」については「よく考える」、「時々考える」と回答した割合が58.5%、「死への不安」を「感じる」、「やや感じる」とした回答が48.3%であった。また、46.1%の住民が自宅での終末期療養を希望しており、「可能」「どちらかというと可能」とする回答も41.9%と高かったが、対象地区の2006年度の在宅死亡率は13%程度に過ぎない。終末期療養の場所におけるニーズと現実のギャップが明らかになった。 19年度の調査は人口減少地帯における死生観とケアニーズの実態把握のためのデータ収集であると同時に、経時的な変容を理解するための基礎資料収集の意味合いを持っている。
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