研究課題/領域番号 |
19320018
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
多賀 茂 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 准教授 (70236371)
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研究分担者 |
西井 正弘 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (60025161)
杉万 俊夫 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (10135642)
岡田 温司 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (50177044)
三脇 康生 仁愛大学, 人間学部, 准教授 (40352877)
立木 康介 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (70314250)
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キーワード | ひと / 思想 / 現代社会 / 先端医療 / 現代芸術 |
研究概要 |
当研究プロジェクト全体に対して、平成19年度の研究が果たすべき目的は、現代社会において、ひと概念の再構築という問題が、人文科学・アート.・医療という異なった領域をどのような形で貫通しうるか、またどういう点にその可能性が見いだされるかを見定めるということであった。まず現代美術と現代社会との関係について、森美術館で活躍する研究者である椿玲子氏から報告を受けたのち、医療人類学の領域における世界的権威であるアラン・ヤング教授の講演を主催し、また人文科学の領域においてはハイデガー哲学とひと概念の関わりについてのシンポジウムやフロイトの精神分析についてのシンポジウムを開催した。また研究会においては、主にフランス現代思想や精神医学とひと概念について検討した。 一方、今後の年度に行われるべき研究や活動の準備をすることも、本年度の課題であった。まず芸術家としては、アメリカ在住の写真家森本洋充氏、インスタレーションなどを中心に活躍するアーティストやなぎみわ氏、日本におけるコンテンポラリー・ダンスの第一人者である勅使河原三郎氏などと連絡を取り、当研究への参加・協力について承諾を受けた。また人文科学の領域においては、フランスの生命倫理学を代表する法学者であるカトリーヌ・ラブリュス氏を訪問し、来日の承諾を受け、また哲学者アンリ・マルディネ氏については、インタービューの承諾を受けた。日本においてはすでに宇野邦一氏、渡辺公三氏などと今後の研究への協力についての話し合いを行った。 以上、本年度の研究・調査活動は、当研究プロジェクトを平成21年度末までに完成させることができるための出発点として必要かつ十分な成果を得たと言えるだろう。
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