研究分担者 |
長木 誠司 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (50292842)
渡辺 裕 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (80167163)
岡田 暁生 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (70243136)
安田 寛 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (10182338)
三輪 眞弘 情報科学芸術大学院大学, メディア表現専攻科, 教授 (20336647)
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研究概要 |
秋(10月20日〜12月2日)に駒場博物館で「Musica ex Machina-機械じかけの音楽」特別展を開催した。その準備において研究代表者はヨーロッパで調査し,手に入れた一部の資料も展覧された。 展覧会は「機械音楽の歴史」「マーティン,リッチズの世界」「自動ピアノのための作品と研究の最前線」に分けられ,各部門の解説パネルおよび参考資料が作成された。また,第二部門のために三輪眞弘とM,リッチズの協同作「Thinking Machine」が制作された。「Thinking Machine」ではjaikenzanというアルゴリズムが始めて機械でエミュレートされた。展覧会に伴ってさらに作品制作(主にM,リッチズの音楽機会のための作曲作品)が行われた。展覧会では作品発表なども多く行われたが,会期最終の二日間は,国際シンポジウム(主に研究代表者,分担者,外国人協力者とスペシャルゲストによる発表)が行われた。 研究分担者別に研究内容をまとめると,代表者は古代からの機械音楽の歴史と思想および自動ピアノのための作品研究,長木誠司は日本における機械音楽のための作品,渡辺裕は20世紀前半ヨーロッパにおける音楽機械の発展と社会的な意義,岡田暁生は19世紀の音楽教育における機械化とそれに伴う身体と精神の関係論,安田寛は19世紀のピアノ教育に使われた訓練機械との関連でドイツで調査,高橋雄造は自動楽器と再生音楽/音楽再生の関係で消費者の立場を研究し,それらは12月のシンポジウムで発表が行われた。また,三輪眞弘はM,リッチズの新作「Thinking Machine」の発表に合わせ,正倉院に収蔵されている古代中国の竪琴,箜篌(復元)のための作品を創作(作曲)し,「Thinking Machine」と競演する形で発表した。 2008年3月に「限りなき声」のシンポジウムでは特に岡田暁生が三輪眞弘の作品について研究発表を行った。これらのシンポジウムと別に研究打ち合わせを二度行い,一回目は2007年度の研究方法,二回目はこれからの研究方法について相談した。
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